そして恋が降ってきた【後編】
<第三十二章>二人のはじまり その4
目隠しをされて、
身体中に彼の舌を感じたトモコは
狂おしい気持ちになっていた。
彼女は荒い息の中で、
何度も博之の名前を呼ぶ。
博之がトモコの両脚に手をかけ、
その中心部に舌を差し入れたとたん
声にならない声が、漏れた。
「ヒロさん、ダメッ。」
泣きそうになりながら、彼女が叫ぶ。
自分が自分で無くなりそうで、怖かった。
息が上がる。
感じすぎて、変になりそうだと彼女は思った。
目隠しが外されると、
博之も全て脱ぎ捨てている。
「来て、お願い。」
トモコがすがりつくと、彼が頷いた。
そして二人は、一つになった。