特別支援学級の担任をしていて、結構な問題に上がることが、
『通常学級の子とのトラブル』です。
特別支援学級だと、交流や共同学習、登下校、行事、委員会、クラブ活動などで、通常学級の子供たちと関わる機会があります。
そのときに、様々なトラブルを起こしたり、巻き込まれたりして、傷ついてしまう子供たちがでてきてしまいます。
●交流学習で、仲間外れや馬鹿にされた態度を取られたことによるトラブル
●特別支援学級の子供たちの性格や特性が原因で、通常学級の子供たちに怪我をさせたり、暴言をはいたりしてしまう
●学校外(登下校や公園、習い事)などで、言い合いになったり、手が出るようなケンカになったりする
●行事ごとで、通常学級の子供たちから、仲間外れにされたり、言葉をかけてもらえなかったりする
など、私が経験したトラブルだけでも、これだけ上げられます。
もしかしたら、もっと異なるトラブルもあるかもしれません。
私の考えるトラブルになる大きな原因として、
①本人の問題
②受け入れてくれる環境の問題
③本人の些細なきっかけから、受け入れる環境が悪くなっていく問題
の3つが考えられると思います。
①のときに、それを受け入れてくれる側が適切な対応を知っていないと、すぐ②、③となってしまいます。
今現在、通常学級の子供たちとトラブルになっているお子様もいらっしゃると思います。
改善策、対応策としましては、
まずは、本人の問題から改善していくことが大切だと思います。
自分の課題となる言動を、周りとの関わりの中で、抑えられるか、軽減させるか、変わる物で対応できるかなど、言い方はよくないかも知れませんが、『周りから変に浮かないように』していくことをソーシャルスキルトレーニングなどで学んでいきます。
手立ては、本人によって様々ですが、
◎周りの人達の気持ちが予想できそうならば、言動によって周りがどのように思うかを、日々の生活で意識できるようにする。
◎損得感情で、自分にとって、特性を抑えることが、得になったり、損になったりする状況を考えられるようにする。
◎自分の特性に気付いて、その軽減や改善方法、代替案などのスキルを身に付けられるようにする。
◎その子に常時付いてくださる大人の方に、その場その場の適切な対応を教えてもらい、成功体験を積み重ねていけるようにする。
など、個々の状況によって様々です。
そして、
周りの環境については、かなり難しい問題だと思います。
通常学級によっては、なかなか受け入れるのが難しい環境もあります。
そのときは、担任の先生、カウンセラーの先生、コーディネーターの先生、管理職の先生にご相談することが、1番大切です。
特に、支援学級の担任の先生は、交流学級の先生やクラスとの間を取り持つことが多いですので、本人の状況、特性、性格などの情報をおつたえして、できる支援を考えてもらう必要があるかと思います。
そして、できれば、交流に行くときは誰か大人のサポートの方が一緒にいたり、放課後等の公園遊びなどでは、1人で遊びにいかないと保護者の方と約束したりして、対策を取っていくことが大切です。
どこから、トラブルが起こるか分かりません。
お子様の課題をしっかりと把握して、周りの人たちとの関わり方、自分をコントロールするややり方を見直す。
そして、受け入れる側にはしっかりと情報共有をして、みんなが気持ちよく受け入れてくれるような環境をつくっていくとが、トラブルを少なくするためには大切だと思います。