『助けてもらう』


この言葉を聞くと、マイナスなイメージをもたれる方も多いのではないでしょうか。


●自分ではできない

●力がない

●楽をする

●やる気がない

など、

成長とは真逆のように思われるかもしれませんが、

特別支援学級や通常学級で、子供たちと関わっていると、助けてもらえる力を付けることは、とても重要だと考えるようになりました。



特に、新学期が始まり、色々と学級で決めていくことや覚えることが多いこの時期、少し違うことを考えていたり、参加していなかったりすると、あっという間に全体から置いて行かれてしまいます。


担任をしていて思うことは、学級の全員に向けて指導をしているとき、できているか、できていないか、瞬時に判断することはとても難しいです。

黙っていたり、ぼーっとしていたりすると、できていないことに気付くまで時間がかかり、すぐに適切な支援を行うことができません。


そんなとき、

「分かりません」

「助けてください」

と、助けを求めることができれば、困っていることに気付くことができて、本人に分かりやすい言葉や教材で、個別に支援することができます。



しかし、なかなか援助要求ができないのが現状です。


そのような子のほとんどが、周りの人が出来ていないことに気付いて、指摘されて、初めて自分が出来ていないことを知ります。

「分からなかったら助けてって言うんだよ」

と、言ってもなかなか実践に繋がらないのはそのためです。


ですから、

『出来ていない自分』に気付くような練習が大切だと思っています。


私がやっていることなのですが、

何か指示を出したり、お願いをしたりしたときに、子供たちにすぐ、

「今の分かった?分からない?」

と、聞くようにしています。


その質問に、

間髪入れず、分かる、分からないが答えられるように練習をすると、質問が自分の事と認識できるし、援助要求を出す練習にもなります。


今のはほんの、一例ですが、

指示をされたときに、すぐに自分を表現する練習は、援助要求をする上で、1番大切になってくると思います。



ご家庭でも、

援助要求について、意識して接してみて下さい。

将来的にもとても大切な力だと思っています。