好きなことしかやる気がでないのは、当たり前といえば当たり前ですよね。


ですが、好きなことばかりできるわけではなく、好きではないことでも何か楽しみを見つけて取り組んだり、苦手だけど頑張ったりしていると思います。


しかし、その好きではないことをするのに、人一倍拒否反応を示す子供たちがいます。


『好きなことしかやらない』といったこだわりが強くなってしまうと、それ以外のことができなくなったり、無理にやらせようとすると、パニックになったりと、周りの人たちが大変な思いをしてしまいます。



『好きなことだけをやりたい』

これをなんとか考え直さないと、周りも自分も大変な思いをして、気持ちよく生活を送ることが難しくなってしまいます。



では、どのようにアプローチをすればよいか、全て子供たちが当てはまるわけではありませんが、私の経験でうまくいった方法をお伝えさせていただきます。



【本人の気持ちを整理する】

まずは、本人の気持ちを知ることが大切です。

気持ちを知るための指標として、簡単な表で表せるとよいかと思います。

1、ものすごく好き(いつでも取り組める)

2、好き

3、まあまあ好き(自分の気持ちがのれば取り組める)

4、できればやりたくない(絶対やりたくないわけではないけど、やりたくない)

5、やりたくない(どんなときでもやりたくない)


だいたい、この5段階で気持ちを知ることができればよいと思います。

紙に書いて、色々なことで表せられるとよいですね。


特に、理由はいらないので、本人の好き、嫌いで判断したらよいと思います。




【決めた指標に合わせて、ルールを決める】

今後、この指標で表した課題が来た時に、どうするか、ルール決めをしていくとよいかと思います。

このときは、13の好きな部類に入ることでもルール決めは必要です。始めるルールよりも、やめるときや切り替えるときのルールを自分で決められるといいですね。

例えば、

「タイマーの時間を自分で決めて切り替える」

「お家の人に時間を決めてもらって、切り替える」

などが考えれます。


そして、45の場合は、妥協案を考えることが大切です。

全ての課題をやるという案は現実的ではありません。

例えば、

「算数の宿題は、一問だけ取り組む」

「ご褒美の〇〇ができる時間をつくるから、自分でどこまで取り組むか決めて」

など、やはり本人が納得するような決まりを話し合うことが大切かと思います。




【嫌いなものの中でも楽しみを見つける】

これは、なかなか思いつかないかもしれませんが、私はこれまで、算数の筆算が苦手で、やりたくないと言っていた子が、好きなタブレットで筆算を取り組めるようになった例があります。


やはり、嫌いなことを好きにするのは、とても難しいことですが、嫌いなことと中に好きな要素を入れることで、嫌いが少し緩和できればよいかなと思います。



【ご褒美を準備する】

嫌いなことに取り組むことは、かなりのエネルギーが必要になったり、ストレスを感じたりします。

やはり、嫌いなことを乗り切れるだけの、自分にとって得になることを準備することはとても大切です。


特に、頑なにやらない子供たちに、取り組ませるきっかけとなるのは、ご褒美が効果的かなと思います。



【嫌いなことを認めてあげる】

気持ちの面かもしれませんが、嫌いなことを認めてあげることが大切です。

「〇〇は好きだけど、〇〇は苦手なの知ってるよ。」

「〇〇は、とても嫌いなんだよね。辛いのによく頑張ってるね。」

など、生活の中で『あなたの気持ちは分かってるよ』と言葉で伝えてあげると、楽になると思います。




好き、嫌いが激しい子供たちはたくさんいます。今回紹介させていただいたのは、ほんの一例で、全員に当てはまると思っていません。

ただ、今、この問題で困っている方のヒントになればと思っています。