生活をしていると、完璧に出来なくても、
自分の気持ちの中で折り合いをつけて、
やめたり、妥協点をみつけたりすることは
よくあると思います。
でも、それができず自分で自分を苦しめている子供たちがいます。
●一度決めたことを最後までやり遂げないと気が済まない。
●自分の気持ちを相手に分かってもらわないと気が済まない。
●友達がやっていることが、自分の中で許せなくて注意をしすぎてしまう。
など、
学校の中で、別にそこまで神経質にならなくてもいいことに、こだわってしまい、感情が溢れて癇癪を起こしたり、反対に気持ちが落ち込んだりしてしまう子供たちをこれまで多く見てきました。
保護者の方にも相談されることが多く、
「どうにか気持ちを楽にしてあげたい」
と常に思っていました。
そこで、私が魔法の言葉として使っていたのが、
「まあ、いっか」
です。
よく妥協してしまう、私からすれば簡単な言葉ですが、これが本当に難しいんです。
では、子供たちがどうやって、
「まあ、いっか」が言えるようになるのか、
これまで、言えるようになっていった子供たちの成功例をもとに説明していきます。
【『まあ、いっか』が言えるように】
①イライラしたり、不安になったりすることは、
大したことじゃないことを伝える。
そもそも、
「自分で自分を苦しめている内容なんて大したことじゃないよ」と伝えてあげることから始めてください。
「このイライラや不安は、自分を苦しめるだけだし、悩んだって仕方ないよ。」
「変わりに〇〇のことを考えた方が、よっぽど楽しいよ。」
と、意味がない事に悩むより、楽しい事を考えた方が、得することを伝えていきます。
もちろん、すぐに切り替えは出来ないですが、とにかく伝え続けることが大切です。
② 大人が「まあ、別にいいんじゃない?」と言葉をかけてあげる。
①を繰り返して、少しずつ切り替えがはやくなってきたら、
「そんなこと大した事ないよ」
「まあ、別にいいんじゃない?」
と続けて伝えてください。
まあ、いっかに繋がる言葉を意識させるイメージです。
③ 自分で「まあ、いっか」を言う。
②まで、スムーズに切り替えができるようになると、あとは自分で言う練習です。
そのときは、
「イライラしたり、辛くなったら、魔法の言葉があるよ。それは、『まあ、いっか』って口に出すの。そうすると、気持ちが楽になるよ。」
とイライラしていない、フラットな状態で伝えるといいですね。
そして、いざ、イライラしたときに
「魔法の言葉言ってみたら?」
と言わせるように、すると意識付けが効果的かと思います。
もちろん、パニックになったり癇癪を起こしたりするようなクールダウンが必要な子供たちにとっては、クールダウンの仕方を先に教えてあげてください。(以前の「クールダウン」の記事を参考にしてみてください)
この、「まあ、いっか」で気持ちの切り替えや気持ちを楽にすることができた子供たちは、本当に穏やかに生活を送ることができるようになりました。
ある程度根気のいることですが、子供たちも少し楽に生活させてあげられる手段かなと思っています。