前回の続で論語と算盤について書いていきます。
前回のおさらい
「かに穴主義」
自分にできることを一生懸命やりましょう。
~視・観・察~
いい人かどうかを見分ける方法についてです。
実践的で誰にでもできる方法です。
信用に値する人かどうか、重要な案件を任せていい人かどうかなど
いざというときに実践してみるといいかもしれません。
「視」とは、その人物の外側を見ることです。
例えば、服装などの外見、日頃の行い、行動などが「外側」に当たります。
服装に乱れはないか、常識のある行動をしているかを見て、
それができていなければ論外だということです。
「観」とは、その外見や行動の動機について知ることです。
人に対して優しく接している人がいたとしても、
好かれたいがための行動ならば、それはダメな人ということです。
また、上司にほめられたいから頑張っているや周りの人から言われたからやっている
というのもダメな例の一つです。
「察」とは、その人が何に満足や喜びを得ているかを知ることです。
金を稼ぐこと自体に喜びを得ていたり、快楽におぼれていたり、
人を傷つけて喜んだりしているようではいけないということです。
まとめ
良いふるまいや行動をしており、
なおかつその行動の動機が自分のためではないこと。
そして、自分の欲望を制御できており、私生活までしっかりとしていること。
これを「視・観・察」といい、これらの条件をクリアしている人物は、
確実に信用できるということです。
はっきり言って条件はかなり厳しいと思います。
渋沢栄一さんですら女性関係はダメだったようですから・・・。
~知・情・意~
素晴らしい人はこの三つを身に着けているという話です。
「知」すなわち、知識のことです。
しっかりとした知識を持っていなければ、間違いを起こしやすくなります。
「情」すなわち、情愛のことです。
思いやりがなければ、長きにわたり慕われることはありません。
「意」すなわち、意志のことです。
やり遂げよう、成し遂げようという強い意思がなければ、何も変えることができません。
この三つをすべての人間が持っている必要があるといいます。
どれか一つがかけてはいけません。
「知」と「情」だけでは変化を起こせません。
「情」と「意」だけでは差別が起こりえます。
「知」と「意」だけでは格差が生まれます。
改めて言います、「三つすべて持っていること」が重要なのです。
以上で終わります。
論語と算盤には、まだまだたくさんの重要事項が書かれています。
ぜひ買って読んでみてください。
自分の目で見て自分なりの解釈をすることが重要だと思うので。
ご精読ありがとうございました。
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