今日も昨日に引き続き、アドラー心理学「嫌われる勇気」第四夜について書いていきます。

第一夜「トラウマは存在しない、だから変われる」

第二夜「すべての悩みは対人関係」

第三夜「承認欲求を持ってはいけない」

第四夜ではどのような新しい気付きを与えてもらえるのでしょうか

 

~第四夜~

第三夜では対人関係をクリアにする方法(課題の分離)の話をしましたが、

今回はどのような関係を築けばよいのかについて書いていきます。

 

哲人の主張は、「共同体感覚を持ちなさい」です。

まず、共同体感覚とは、自分がその集団において「役に立てている」という感覚、

周囲の人は仲間であるという感覚のことです。

 

共同体感覚を持つためには、自己中心的に「周りの人は自分に何をしてくれるか」

と考えることをやめなくてはいけません。

これは、承認欲求を持つことも含まれます。

なぜなら承認欲求を満たすためのすべての行動は、

「これをすれば、相手は認めてくれるだろう」という

相手に自分を認めてもらいたいがための、つまり「自分のための」行動だからです。

 

次に、対等な関係を築かなくてはいけません。

上下があれば、自然と下の人は上の人に認められるための行動をとってしまうからです。

 

人の上に立たないようにするためには、

人を叱ってはいけません。ほめてもいけません。相手の課題に踏み込んではいけません。

叱るということは、自分より下の人を操作するため、

もしくは、相手にお前は自分より下の人間だと主張するための行動だからです。

ほめるということは、上の人間が下の人間を評価することによって

生み出される行動だからです。

相手の課題に踏み込むということは、相手が自分より下の人間で、

上の自分が助けないといけないという思いから生まれる行動だからです。

 

人の下に立たないようにするためには、

人に責任を負わせてはいけません、人の言いなりになってはいけません。

上司が部下をかばって責任を負う。

これは上の人が下の人を助ける典型的な行動の一つです。

自分の起こした行動、自分がした仕事には自分が責任を持ちましょう。

相手の言うことを聞いてばかりいる。

これは、レールの上を走らされているのと変わりありません。不自由な生き方です。

しっかりと自分の中で咀嚼して理解し、疑問はすべて質問しましょう。

意見はしっかり伝えましょう。それができる相手が対等な相手です。

 

意見を言うのが怖いという人は、相手が本当にそれほど権力がある人か考えましょう。

学校の先生は、その学校での権力しか持ちません。転校すれば簡単に離れられます。

会社の上司だって、学校で幅を利かせてるやつだって、嫌いな近所のお局だって

その集団内での力しかありません。迷わずに逃げましょう。

人にはどこにでも居場所があるのだから。

 

役に立てていると感じるのはどういうときか。

これは、「人に感謝されたとき」です。

ありがとう、助かったなどの感謝の言葉だけが共同体感覚を育みます。

 

~承認欲求~

他の人に「自分が」褒めてもらいたいという欲求

自分よがりな考え方になってしまう

行動に対する対価(実感できる)がなければ動かなくなってしまう(受動的)

行動が他人に制御され自由がなくなってしまう

上下関係が生まれる(下の者には責任がない)

 

~共同体感覚~

人の役に立っているという実感

他の人(仲間)のために行動ができるようになる(能動的)

感謝の言葉があれば満足できる

対等な関係であるので強要されることがなく、自分の意見を言えるので

自分で行動を選択できる。(すべてのひとに責任が生まれる)

対等な関係を持てる(自由)

 

ご精読ありがとうございました!

次回も引き続きアドラー心理学「嫌われる勇気」をお送りします