今日は係長は東京に出張で不在だった。


私たちパートはもう一人の上司と個別面談


をすることになった。


トップバッターは「あの女」


彼女は面接の際にも正社員になりたいと


言っていて、どうやら来年の3月をひとつの


区切りとして正社員の道が開けるみたいだった。


私は3人いるうちの最後、上司はパートの


リーダー的位置に立って欲しいと私に言った。


そしてあの女がパートから正社員になった時


どう思うか、やりにくいとかそう言ったことは


ないかと上司なりに十分私に気を使ってくれた


内容だった。


あの女が正社員になっても私は変わらない。


別に仕事で張り合おうなんてこれっぽっちも


思っていない。私は私のできることを精一杯


するだけ…


係長が去って、残された私たちがしなくては


いけないことは沢山ある。今いる上司を


支えて、少しでも力になってあげないと彼自身


過労で倒れる心配すらあるんだから。


そんな中、私たちは衝撃の事実を上司から


聞くことになる。


係長が帰ったら、彼の所属部署が変わると


言った内容だった。


ずっとではなく暫定的との話だけれど。


その部署についてここでは書けないが


プライドが高い彼がそこで仕事をしている姿を


私はどうしても想像できなかった。


今居る部署は社内でもエリートの部署。


行かされる部署は「現場」だ。


本社に戻っても自分のデスクがない状態。


そんな状態に耐えられるのだろうか…


私はそんな事ばかり考えた。


私と最後の逢瀬を楽しむ余裕なんてないんじゃ


ないだろうか…そう思い悲しくなった。