滋賀県東近江市にある教林坊別院は、2023年4月に、近江商人・松居久右衛門邸を再生し、
マーチャントミュージアムとしてオープンしました。
滋賀登文会 第一回研修会として、松居久右衛門邸の再生について、
教林坊住職の廣部光信さんにお話しを伺う機会を得ました。
教林坊を見事に復興されたご経験から、
40年近く空き家で、荒れていた松居久右衛門邸の復興の話が、
廣部住職に巡りに巡って持ち込まれたそうです。
最初の出発点は、「貴重な文化財を後世に残そう」という想いから、引き受けられ、
15年かけて修復されました。
現在、マーチャントミュージアムとして私たちが見学できる状態からは想像ができませんが、
空き家の状態で、泥棒が何度も入り、ゴミが散乱し、本当にひどい状態だったそうです。
雨漏れがして、白アリがいて、なんと茶室の天井は落ちていたそうです。
そんな壮絶な状態から、廣部住職の挑戦が始まったのです。
つづく
(写真・文 若林三都子)