かつて、栗東市には新幹線の駅が予定されていました。

この新幹線の駅のことについて、2回に分けて書きたいと思います。

今回は前編で、新駅の概要について書きます。

 

新駅の予定地は東海道新幹線と草津線が交差する地点の近くです。

また、現在のコメリパワーがある場所に、乗り換えのための草津線の駅が新設される予定でした。

(以下の資料は 新幹線新駅(仮称)南びわ湖駅整備計画の概要と平成18年7月までの取組経過|滋賀県ホームページ (shiga.lg.jp) から引用)

 

 

 

 

新駅の場所は盛り土のためそのまま駅をつくることはできず、駅を作るためには盛り土を撤去してそこに駅舎をつくる必要があります。かといってその間、列車を運休するわけにはいきませんから、仮線を作る必要があります。

このような工程が必要なことから、新幹線駅自体の建設費が約240億円と見込まれていました。

 

さらに、栗東市は新駅周辺で区画整理事業を行う予定でした。

広報りっとう1月号を斬る ~財政難は新幹線新駅を中止したからではありません (jcp-rittosigidan.jp) によれば、新幹線新駅事業は全体で656億円、その内栗東市の負担は304億円(その内280億円は栗東市が借金して、駅開業後の25年間で返済)となっていました。

 

それだけの費用をかけても新幹線新駅を推進した理由としては、「駅開業によって税収が増えるので、新駅のおかげで増えた税収分で新駅事業の借金を返済できる」と考えていたからです。

市民負担を増やさずに、新駅効果で生み出した税収だけで新駅事業の借金が返済できたら良いですね。

 

この新幹線新駅はなぜ実現しなかったのでしょうか?

それは、2006年の滋賀県知事選挙で新駅凍結派の人が当選したからです。

この新駅については賛成派と反対派の両方が存在しており、人によって意見が分かれていました。

 

次回はこの新駅について、私が思っていることを書きます。