大津市の待機児童数が2024年4月1日時点で184人と、2023年(6人)の30倍を超えたことがわかりました。

大津市、待機児童が前年の30倍超 184人、コロナ明けで利用希望が増加か:中日新聞Web (chunichi.co.jp)

 

また、草津市も2024年4月1日時点で17人の待機児童が発生しているようです(前年は待機児童なし)。前年より定員を28人増やしたにもかかわらず、申し込みが189人増えたため129人が入所できなかったらしいです。

滋賀県草津市で「待機児童」4年ぶりに発生 未就学児人口減少も|社会|地域のニュース|京都新聞 (kyoto-np.co.jp)

 

このように、滋賀県では待機児童が問題になっています。

そこで今回は、2023年4月1日~2024年4月1日における0~5歳の人口の増減率を滋賀県内の市町で比較してみました。

 

用いたデータは

滋賀県の人口と世帯数:令和5年(2023年)|滋賀県ホームページ (shiga.lg.jp)

滋賀県の人口と世帯数:令和6年(2024年)|滋賀県ホームページ (shiga.lg.jp)

のいずれも「季報」の「4月季報1」です。

 

 

 

0~5歳の人口(2023年、2024年ともに4月1日時点)

 

多数の待機児童が発生した大津市は前年から1.85%減少しましたが、減少率は16位(県内の全19市町中4番目に低い)でした。近年は幼いお子さんのいる女性が会社で働く傾向が強まっているようで、「小学生未満の子どもの数が減ったから保育所の申し込みも減る、待機児童も減る」という単純な話にはなりません。

 

新たに待機児童が発生した草津市は県内の市町の中でただ一つ、0~5歳の人口が増加しました。

 

栗東市は4.51%の減少で、減少率は県内で6番目に高く(県南部に限れば竜王町に次いで大きい)、周辺の市と比べても減少率が高いです。合計特殊出生率が非常に高いにもかかわらず小学生未満の人口が大きく減少したのは、栗東市内の住宅供給が2020年以降に低迷したことが大きな要因だと思われます。

栗東市の2024年の待機児童数は現時点で発表されていませんが、0~5歳の人口がこれほど減ったなら待機児童数は減少している可能性が高そうです

 

それ以外の市町では、豊郷町が増減なしで、近江八幡市も減少率は小さいです。この2市町では待機児童の増加が懸念されます。

 

 

京阪神から滋賀県に子育て世帯が次々と引っ越してきているのは良いことですが、待機児童の問題が深刻になっています。特に滋賀県南部の市町では待機児童問題にどのように立ち向かうか、注目されます。