滋賀県内の多くの小学校では、今月19日に卒業式が行われました。

そこで今回は、現在の小学6年生は同級生の数が小学校入学時から何人変化したかを、滋賀県内の市町立小学校を対象に比較します。

 

現在の小学6年生は2018年4月に入学しました。そこで、(入学直後の)2018年5月1日時点での1年生の児童数と、(6年生になった直後の)2023年5月1日時点での6年生の児童数を比較してみました。

データは 学校数、園児・児童・生徒数、本務教員数、学級数|滋賀県教育委員会 (shiga.lg.jp) から引用しました。

 

注意:

・米原市の東草野小学校は省略(2012年休校、2020年廃校)

・長浜市の虎姫小学校は2020年に虎姫中学校と統合して虎姫学園となった(2023年は虎姫学園の6年生の人数)

・長浜市の杉野小学校は2020年に木之本小学校と統合

 

 

増加数上位10校

増加数1位の坂本小学校は5年間に同級生が17人も増えました。

上位10校のうち8校は大津市または草津市の小学校でした。宅地開発が行われて多くの住宅が建設され、小学生のいる家族が引っ越してきたと思われます。

栗東市からは治田小学校(9人増加)が3位に入りました。

 

 

減少数上位10校(10位が同数なので正確には11校)

最も減少したのは栗東市の大宝東小学校で、5年間に同級生が16人減りました。

大宝東小学校の減少数は「突出して」というほど多いわけではないですが、減少数上位10校の中で減少率で見ると大宝東小学校が特に高いです。

 

大宝東小学校の現在の6年生は入学直後に77人いましたが、6年生になった直後には61人になったのです。ある意味凄いです。

 

栗東市からは金勝小学校も5位に入りました。

 

 

市町別

市町別では減少数、減少率ともに栗東市が県内1位でした。

栗東市では賃貸住宅に住んでいる家族が持ち家に住み替えるタイミングで市外へ転出するというケースが多く、子どもが相次いで市外に転出しています。栗東市の子どもの転出超過が大きいということが、同級生の増減の結果に表れていると言えます。

 

一方、栗東市周辺では守山市や湖南市が増加しています。

 

 

なぜ大宝東小学校の同級生が大きく減ったか

 

大宝東小学校の同級生が大きく減ったのはなぜか?以下に私の意見を書きます。

(あくまで私の意見なので、必ずしも正しいとは限らないです)

 

大宝東小学校は栗東駅の近くにあり、栗東駅を使って大津や京都に通勤している人の家族が多く住んでいます。また、学区内には賃貸住宅がたくさんあります。

 

栗東駅は草津駅や守山駅と比べて利便性で劣るので、賃貸住宅の賃料は一般に安いです。そのため、大津や京都に通勤している人が結婚生活を始めるときは、賃料の安い栗東駅周辺の賃貸住宅に住む、というケースが多いです。

しかし、一般に年齢が増えると給料も増えるので、栗東駅周辺の賃貸住宅で生活を始めて数年~10年ぐらい経って給料が増えてくると、栗東駅より便利な駅の近くでマイホームを買って引っ越す、という傾向がありそうです。

 

大宝東学区内で新規の住宅供給が活発に行われていれば、学区外から引っ越してくる小学生も少なくないので、同級生が大きく減ることはないでしょう。しかし現実は、大宝東学区での新規住宅供給はほとんど無く、学区外から引っ越してくる小学生は中古マンションを買った家族にほとんど限られているのでは、と思います。

 

 

余談ですが、私は大学で「同級生が次々と去っていく」という経験をしました。

私は大学の某理系学部を卒業していますが、入学当時によく見た人がある日から大学で見なくなる、という経験が何度もあります。見なくなった学生は中退したのでしょう。

大学を中退する人は意外と多いです。大学に進学すると同じクラスの人が次々と中退し、「同級生がどんどん減っていく」という経験をする人は少なくないと思います(私もその1人です)。

 

 

同級生の増減数の一覧

 

最後に、滋賀県内の市町立小学生における、同級生の増減数の一覧を載せます。