こんにちは!

 

今日は、随分ざっくりしたタイトルだなーと思われたかもしれませんが、タイトル通り、ポジティブとネガティブの話です。

 

子育てをしてると、自分が子供に対してネガティブな感情を抱くこともあれば、子供のネガティブさにイラッとしたり、旦那さんの子供に対するネガティブさにイラっとしたり、自分自身のネガティブさに嫌気が差す時もあるかもしれません。

 

まず、基本的にポジティブな人のお話からしますが、基本的にポジティブな人は、未来思考で、過去の事に対してクヨクヨ考えても建設的じゃないか、と考えがち。

 

そして、ネガティブな人の脳内でどんなことが起きているのかという事は、とても想像するのが難しいんじゃないかと思います。

 

石田先生が、国語の先生は元々国語が出来る人が多いから、国語が苦手な子の気持ちが分からない場合が多いという話をされますが、それと同じ感じですね。

 

そして、ついつい、無意識にポジティブの強要をしがちなんですね。

 

これって、ポジティブ=健全、とか、ポジティブ=正義、みたいな考えが心のどこかにあるんじゃないかと思うんですけど、実は、ネガティブな思考がある人にこのポジティブの強要をしてしまうと、ポジティブになるどころか、逆効果だという研究結果が出ているのです。

 

ミシガン州立大の教授の研究では、まず参加者に、自分はネガティブ思考かポジティブ思考かの自己申告をしてもらうところから始まります。

 

その上で、男性が女性の首元に刃物を突きつけるショッキングな画像を見せ、それを出来るだけポジティブに捉えるように指示しました。そしてその時の参加者の脳の血流反応を調べました。

 

すると、ポジティブ思考と自己申告していた人たちの血流には大した変化は見られず、逆に、ネガティブ思考と申告した人たちの血流は非常に速くなり、大きな動揺が見られました。色んなことが脳内を駆け巡り、パニックになってるような状態ということですね。

 

その後実験では、血流が速くなった人達に、もっと前向きに考えるように指示をします。

 

するとどうなったかというと、彼らの血流は、ゆっくりなるどころか、もっと速くなってしまったのです。

 

子供が癇癪を起こしている時に、

『泣き止みなさい!』と言ったらしたら余計癇癪が酷くなりますよね。

 

子供だけじゃなく、大人でもそうだと思います。自分が落ち込み気味の時に、

 

『そんなクヨクヨしてないで元気出せよ!』

 

と言われて、すぐ元気になれる人なんてなかなかいないと思います。

 

逆に、すぐポジティブになれない自分を更に追い詰めてどんどんネガティブ感情が大きくなってしまったりもするものです。

 

では、ネガティブ思考がポジティブに向かって行くためには、どうしたらいいのでしょうか?

 

まず、短期的な解決策から。

 

北京師範大学の柳昀哲らの研究では、3回にわたる実験で合計73人に、動物の死骸や拳銃を向けられるシーンなどの、嫌悪感を与える写真52枚とそれに関連づけられた男女の表情の写真を2日間見せて覚えさせ、睡眠が記憶に与える影響を調査しました。

 

①30分後にイヤな写真のことをどれだけ覚えているかテストしたグループ
②写真を見終わった後、そのまま睡眠を取り翌日テストしたグループ
③写真を見終わった後、美しい女性の写真を見るなどの気分転換を行い、その10分後にイヤな写真をどれだけ覚えているかテストしたグループ
④同じく気分転換を行った後、睡眠を取り、翌日テストしたグループ

 

に分けて実験したところ、①と②との間に違いはなかったのに、③と比べて④はイヤな記憶が3分の1に減っていた、という興味深い結果が出たのです。

 

睡眠はネガティブ思考を止めるのに効果的ですが、ふて寝ややけ酒で寝るなどは嫌な記憶が残るため効果的ではないということです。

 

嫌な気持ちになった時は、睡眠を取る前に、自分の気持ちが上がるような動画や画像を見たり、音楽を聴いたりしてから寝ると、起きた時に気分が上がっている可能性が高いということです。

 

日本人の睡眠時間は、乳幼児の時期から他国に比べて短めな傾向にあります。2歳前の子供でも、午後9時までに就寝できていない子供の割合も結構いることが分かっています。子供の平均睡眠時間もこの30年間で約30分ほど短くなり、夜ふかし傾向にあることも分かっています。

 

私が個人的に気になっているのは、小学生以降でスマホやタブレットを扱う子の割合も増え、夜寝る直前まで動画を見たり、スマホの画面を見て過ごす子も増えていることです。

 

その動画自体が、自分の気持ちを上げてくれるものを見て、そのまま眠りに落ちているのであればいいのかもしれませんが、友達とLINEでやりとりをしながら寝落ちしてしまう場合もあるでしょうし、そのやり取りの中でモヤモヤした気持ちのまま眠る場合もあるでしょうし、遅くまでタブレットを見ていることを親に怒られてふて寝のようにそのまま寝てしまう子も結構いるんじゃないかなと思います。

 

 その日のなかで腹立たしく感じることがあったとしても、言い合いをしたとしても、子供が眠りにつく時にスッキリした気持ちで寝ることが出来るように様子見をして、必要であれば適切な声かけ(今日言いすぎちゃったけど、心配し過ぎてついつい言っちゃって嫌な気持ちなっちゃったねー明日からまたママも気持ち切り替えるね!)をしたり、話を聞いてあげたり、ただ寝付くまで側にいてあげたり出来るといいかもしれないですね。

 

 ポジティブやネガティブな思考は短期的に解決出来る表面的なものもあれば、遺伝的な要素も関係していたり、親子以外の家族の中の空気なども関係しているし、子供だけでなく大人にとっても永遠の課題とも言えるテーマかもしれません。

 

教育だけでなく、企業や政治も、実は人間の感情によって左右されることが非常に多い割に、なかなか注目されることはありません。

 

次回は、人間の感情の要素についてもう少し深掘りしてみたいと思います!