こんにちは、ひろこです。

 

みなさん、鎌倉殿の13人という大河ドラマ見ていますか?

 

キャスティングも凄くて、ところどころに散りばめられたユーモアが、さすが三谷監督だなという内容ですよね。

 

さて、第4回で、八重が頼朝に向かって白い布をつけた矢を放つ場面があるのですが、それを見た頼朝は、それが山木が館にいる合図だと理解し、出陣を決意します。

 

直接メールやLINEで連絡が取れるような時代ではありません。

 

ドラマの中では、頼朝はその矢についている白い布を見て「伊東の庭の梅の枝に結ばれた白い布は、今夜会いたいということ」、そしてそれはつまり「今夜出陣せよとの合図であり、山木が館にいる合図」だという推測をします。

 

ものすごい推察力ですね。一つの勘違いや読み間違いで、自分の一族が滅びてしまいかねない状況が、常にある世界、想像もできません。

 

今は、逆に、LINEでの返信も、言葉なしで、スタンプだけになっていたり、「了解」のことを「り」と書いて返信したり、これはこれで別の意味で読解力や推察力がいるんじゃないかとも思うんですが、そういう話ではなくて、基本的に文章からではなく、その時の状況や自分の置かれている状況、相手との関係性から、次の一手を考える能力が、やはり昔の人は優れていたんだなぁと思ったわけです。

 

ちょっと話はそれますが、今ロシアとウクライナの情勢は日に日にまだ悪化の一途を辿っています。そんな中、先日ウクライナで新聞記者をしている、寺島朝海さんのお話を聞く機会があったんですね。

 

そうすると、彼女は、ウクライナの人たちにとっては、この戦いは先月急に始まったものではないんだと言うのです。私たち日本に住んでいる日本人が知らない人が多いだけで、現地の人たちにとっては、2014年からずっと戦争状態が続いていて、ロシアとの間に飛行機も飛んでいなかったし、関係は悪化していたのだということです。

 

そして、今回ロシアが急襲を仕掛けてきた中、安全なところに避難する住民はいるけれども、ウクライナの中で、自分達が残って戦うという意志の人たちがとても多く、それがプーチンにとっては想定外だったのだろうということでした。

 

このお話の中で、他にもいろいろ伺ったのですが、やはり、印象的だったのが、ウクライナ国民は、この戦いを本当に自分ごととして捉えていて、未来の子どもたちのために、この国を残さなくてはいけない、だから武器を送ってくれ、人員の助けを送ってくれることは誰も期待していない、でも絶対にキエフは崩落しないという強い意志と団結力を感じたことでした。

 

冒頭で鎌倉時代のお話をしましたが、実は日本でも、国内で武器を持って争ってきた歴史がありますし、世界の国々との間にもそういう歴史を経て今の平和な時代が存在しているんですよね。

 

でもそれって全然当たり前ではなくて、今までの歴史を紐解いていくと、平和な時代があればその後しばらくしてまたどこかで必ず争いがあってきているんですね。

 

そして、平和な時代には想像もつかないようなことが、戦争の世の中では当然に求められるのです。日本でも、戦国時代にはたくさんの女性たちが武器を手に戦っていますし、女子供でも平気で殺されるということも、今では考えられないかもしれませんが、そういうことが日常的に起きていた時代もあったわけです。

 

今、超平和な日本に住んでいる私たちの生活も、今となっては、いつ何時ウクライナのような状態になるか、誰にも分からないわけで、日本のニュースとかだとそれは分からないかもしれませんが、海外のニュースを英語で見てみると、本当に日本にとってもヨーロッパの国々にとっても、ロシア、中国と直接的に領土問題や資源問題を抱えている国々にとっては、自分ごととして捉えるべき問題だということがわかると思います。

 

そして、ウクライナ人の他国への避難一つをとっても、金髪で見た目がヨーロッパ人に近い人たちと、アフリカ系の人たち、アラブ系の人たちでは受け入れられ方が違うというような、複雑な問題もまたそこで生まれてきているわけで、本当に、ただ単にロシアのプーチンが何か血迷ってウクライナを急に攻めた!みんなウクライナに募金してサポートしよう!という、24時間テレビに募金するのとは感覚が全く違っていなくてはいけない、本当に深刻な問題なんですね。

 

そういう意味でも、わたしたちがよく聞く「読解力」とか「推察力」とかいうもの、考える力、というものは、お勉強に活かすため、という生ぬるいものに適応するための能力ではなく、今の子供たちにとっては、「世界で生き抜くため」に必須な要素となるわけです。

 

もちろん、英語もそうです。これからの時代に英語ができないのはかなり痛手になってくると思います。

翻訳機などが出ているからいいだろうと思われるかもしれませんが、日常的コミュニケーションや仕事を、翻訳機を通してしかできないような相手はビジネスの率先力にはなりませんので、世界を舞台に仕事をしていくためには、英語は必須と言えます。

 

そもそも、これから日本国内だけで仕事を探して生き残っていくこと自体が、とても難しくなってくるとも思います。日本はいい意味でも悪いいいでも島国であるわけですが、経済的にも、世界情勢の影響的にも、今のように海外のリソースに依存している日本にとっては、国内だけで仕事をして生きていくという世の中はそう長くは続かないのではないでしょうか。これは、様々なニュースソースや文献を見ても、そういうことが書いてあると思うので、よかったらこの機会に調べてみてくださいね。

 

戦争、という話題は、今の90歳以上の日本国民にとっては、実際に想像するのは難しく、もちろん、それぐらい残酷で想像を絶する世界なのだとは思いますが、今、このウクライナとロシアの問題を、どこか遠くの国で起きていること、で済ませるのではなく、自分ごととして、例えば、ロシアが核を使ったらどうなるか、その後中国が台湾へ侵攻したり、日本の領土、北方領土や竹島などに攻めてきたら、私たちの生活はどうなるのかなど、今までの歴史も含めて、学び直し、そして、子供たちにとって、今本当に必要とされる能力というのは、どんな能力なのかを、今一度考え直せたらいいなと思っています。