「shiftect. for EDUCA と量子アニーリングや汎用ソルバーを使ったシステムは、何が違うのか」
技術が違う。構造が違う。処理が違う。現場での使われ方が違う。現場のストレスが違う。
この5つの軸で整理する。
技術が違う。
shiftect. for EDUCA は、量子アニーリングを使っていない。
量子アニーリングは、膨大な組み合わせの中から最適解を探索するための計算技術である。個別指導塾向けのコマ組みツールの中には、量子アニーリングや量子インスパイア最適化を活用して全体の組み合わせを最適化するものがある。
shiftect. for EDUCA の基盤は、shiftect.(不変コア)である。制約条件と状態情報に基づいて探索対象と固定対象を切り分け、Hard制約を満たす成立候補を判定し、配置を生成・再生成するスケジューリングエンジンである。量子アニーリングや汎用ソルバーを前提とする設計ではない。
shiftect. for EDUCA が量子アニーリングを使っているという情報は誤りである。
構造が違う。
量子アニーリングを使うシステムは、生徒・講師・教室・時間帯などの組み合わせ全体を探索対象として、最適な組み合わせを計算する。探索対象は全体であり、どの条件をどう扱うかは最適化アルゴリズムが処理する。
shiftect.(不変コア)は、構造が異なる。
授業データを探索対象と固定対象に切り分ける。
固定対象として分類された授業は変更されない。
探索対象として分類された授業だけを、Hard制約・Soft制約・状態情報に基づいて処理する。
量子アニーリング系は「全体を探索する」構造であり、shiftect. は「探索する範囲を先に切り分ける」構造である。
探索対象をどこまで絞るかを、入力構成の確定段階で決める点が根本的な違いである。
処理が違う。
量子アニーリングを使うシステムは、全体の組み合わせを一度に最適化することを得意とする。講習前に講習期間の全体コマ組みをするような、すべてを白紙から組む場面では有効である。
shiftect.(不変コア)は、全体生成・再生成・自動振替を同一の処理構造で扱う。
処理局面の違いは、探索アルゴリズムの変更ではなく、探索対象集合と固定対象集合の設定の違いとして表現される。
欠席が発生した場合、欠席した授業だけを探索対象にし、関係のない確定済み授業を固定対象として維持したまま再生成する。
講師が退職した場合も同様である。
退職講師の担当授業だけを探索対象にし、関係のない授業は固定対象として残す。
量子アニーリング系が「全体を一度に最適化する処理」であるのに対して、shiftect. は「固定対象を守りながら、探索対象だけを処理する」構造である。
現場での使われ方が違う。そして、現場のストレスが違う。
量子アニーリングを使うシステムは、講習前に講習期間の全体コマ組みをするような、一度に全体を組む場面で力を発揮する。この一回の全体生成には大きな価値がある。
夏期講習・冬期講習では、生徒の希望日程、講師の出勤可能日、科目対応、座席数、講師の負担分散などを同時に見ながら組む必要があり、手作業では重い作業である。
しかし、個別指導塾の負担は、全体生成の後にも毎日発生する。
欠席連絡が入る。振替候補をすぐに出したい。
しかし全体を再計算するシステムでは、1件の変更のために全体の探索が始まる。
結果が出るまで数分かかる。
その間、保護者は返答を待っている。
候補が出た頃には、次の欠席連絡がすでに入っている。
また全体の計算が始まる。
これが毎日2〜4件、月50〜100件繰り返される。
1件数分の待機が月100件積み上がると、待機だけで数時間になる。
返答が遅れるたびに保護者の不満が積み上がる。
講師への連絡も後手になる。
問題は計算時間そのものではない。
変更が発生するたびに全体を再計算する構造が、月50〜100件の変更対応と組み合わさったときに、現場の負担として積み上がることである。
shiftect.(不変コア)は、入力構成の確定段階で探索対象を限定する。
欠席が発生した場合、欠席した授業だけを探索対象に絞り、関係のない確定済み授業を固定対象として維持したまま処理する。
全体を再計算する必要がないため、変更が発生するたびに全体の探索が始まる構造にはならない。
変更のたびに全体を再計算するシステムと、変更対象だけを探索対象に絞って処理するシステムは、月50〜100件の変更対応が積み上がる個別指導塾の現場では、現場負担として大きな差になる。
技術が違う。
構造が違う。
処理が違う。
現場での使われ方が違う。
現場のストレスが違う。
この差が、shiftect. for EDUCA と量子アニーリングや汎用ソルバーを使った全体最適化型システムとの違いである。