shiftect.の不変コアは全業種に共通する。
しかし個別指導塾・施設介護・訪問介護では、制御構造の業界可変部分が異なる。
その違いは、サービス提供の構造の違いから来ている。
個別指導塾は1:Nの構造だ。
1人の講師が複数の生徒を担当する。
1対1の場合も、1対2の場合もある。
割り当ての方向は講師から生徒へ、つまり1つのリソースが複数の需要に対応する。
制約の核心は「この講師はこの生徒を教えられるか」「この時間帯に同席させてよい生徒の組み合わせか」という講師起点の判断だ。
施設介護はN:Nの構造だ。
複数の介護スタッフが複数の利用者に対応する。
どのスタッフがどの利用者のどのケアを担当するかを、シフト全体として最適化する必要がある。
夜勤・日勤・早番・遅番という勤務体制の中で、スタッフの技能・資格・希望・勤務間インターバルを全て考慮しながら配置を決める。
さらに施設介護には法令制約が加わる。
介護保険法に基づく人員配置基準、労働基準法に基づく勤務間インターバル規制。
これらは個人の希望や現場の都合に関わらず絶対に守らなければならない制約であり、ハード制約の中核をなす。
制約の核心は「誰が誰をケアできるか」という双方向のマッチングに加え、法令が定める配置基準と労務規制への適合だ。
訪問介護はN:1の構造だ。
複数の介護スタッフが、それぞれ1人の利用者のもとを訪問する。
割り当ての方向は利用者から介護スタッフへ、つまり複数のリソースが個別の需要に対応する。
移動手段・移動時間・訪問エリアという物理的制約に加え、労働基準法に基づく拘束時間の上限・勤務間インターバルという法令制約も適用される。
「誰がいつどこに行けるか」という地理的・時間的な整合と法令遵守が、制約の核心になる。
この三業種の構造の違いは、業界可変部分の設計に直接影響する。
しかし「確定済みの配置を固定対象とし、変化した範囲だけを探索対象とする」という不変コアの制御構造は変わらない。
個別指導塾で生徒が欠席したとき、施設介護でスタッフが急欠したとき、訪問介護でキャンセルが発生したとき、どの業種でも確定済みの配置を崩さずに影響範囲だけを再調整するという問題の構造は同じだ。
shiftect.が業種ごとに別々のシステムを作るのではなく、不変コアの上に業界可変部分を組み合わせる設計を採用しているのは、この共通構造があるからだ。