振替の依頼は1件だ。
しかし処理は1件では終わらない。
たとえば、ある生徒から「来週の火曜日に来られなくなった」という連絡が届いたとする。
管理者がまず確認するのは、その生徒が振替できる別の日時だ。
その日時に空きがあるか。
その日時に出勤している講師がいるか。
その講師はその生徒の科目を教えられるか。
その時間帯に教室のキャパシティに余裕があるか。
その日時に同席する他の生徒との組み合わせに問題はないか。
ここまでは1件の振替対応だ。
しかし問題はここからだ。
空きがあると思っていたコマに別の振替を入れたために、そのコマが埋まる。
埋まったことで、別の生徒の振替先がなくなる。
なくなったことで、また別のコマを探す。
このとき、別のコマを探すためには、他の全ての確定済み配置との整合性を確認しなければならない。
振替は時間割全体と連動している。
1件の変更が、他のコマへの影響を連鎖させる。
この連鎖を頭の中で追いかけながら、コマ全体の見直し、生徒と講師の組み合わせの再検討、席数の再チェックを繰り返す。
月に60〜80件の変更依頼が届くということは、この連鎖処理を毎日繰り返すということだ。
負荷は時間割を組み終えた後も高止まりし続ける。
本来の指導業務に使うべき時間が、この処理に費やされ続ける。