個別指導塾の時間割管理に使えるシステムは存在した。 生徒情報の登録、講師情報の登録、月謝管理、授業の記録。

こうした管理機能を持つSaaSは市場にある。

しかし実態は「操作しやすいExcel」に近いものだった。

 

時間割のマス目に生徒や講師をドラッグして配置する。 どのコマに何を入れるかは人間が決める。

システムは配置を「表示」し「記録」するが、「考える」機能は持っていない。

 

何ができるかは明確だ。

生徒・講師・教室の基本情報の登録と管理、授業の記録と履歴の確認、時間割の表示と印刷。 これらはシステムで完結する。

 

何ができないかも明確だ。生徒の希望曜日・時間帯、講師の勤務条件、教室のキャパシティ、契約コマ数、NG条件、相性。 

これら複数の制約条件を同時に処理して配置を自動で生成することはできない。

振替依頼が届いたとき、確定済みの配置を崩さずに代替案を自動で提示することもできない。

 

なぜできないのか。

 

これらのシステムは「予定を管理する」ために設計されているからだ。

「予定を考える」ことは設計の対象外だ。

 

生徒・講師・教室の条件を横断的に照合し、最もバランスのよい組み合わせを探すという判断は、システムではなく管理者の頭の中にある。

 

管理ツールをどれだけ高機能にしても、この構造は変わらない。

「管理」と「生成」は根本的に別の問題だ。