「少し増えただけ」が「まったく別の世界」になる。

 

生徒20名・講師5名(20×5=100通り)の頃は、まだ頭の中で対処できた。

条件を記憶しながら、1コマずつ配置を決めていく。

時間はかかるが、何とかなる範囲だった。

 

生徒25名・講師8名になると、組み合わせは25×8=200通りになる。

数字だけ見れば2倍だ。 しかし実際の負荷はそれ以上に跳ね上がる。

 

理由は、生徒と講師の条件が増えるほど、1コマを置くたびに考慮すべき要素が増えるからだ。

生徒の受講可能曜日・時間帯、希望講師、NG講師、兄弟同時受講の希望。

講師の勤務可能日時、対応教科・学年、稼働上限。 教室のキャパシティ、席数、部屋数。

これら全ての条件が、組み合わせの数に比例して複雑化する。

 

私は生徒50名・講師20名(50×20=1,000通り)まで組んでいた。

最初の100通りと比べると10倍の組み合わせだ。

しかし負荷の増え方は、数字の増え方をはるかに超えていた。

 

なぜか。

 

組み合わせの数が増えるだけでなく、条件同士の干渉が増えるからだ。

「この生徒はこの講師とNG」「兄弟は同じ曜日にそろえたい」「小学生は早めの時間帯に寄せたい」「講師の連続勤務は避けたい」。

これらの条件は単独では単純だ。

しかし複数の条件が同時に存在し、かつ組み合わせの数が増えると、1コマを置くたびに他の全てのコマへの影響を頭の中で処理しなければならなくなる。

 

「生徒も講師も増えていく中、掛け算で負荷が上がっていく」。

「他の誰かに依頼するにも依頼ができない」。

 

これが個別指導塾の時間割作成の現実だ。