スタジオシフト 深澤竜也です。

印傳博物館の春展が開催されてます。

今回は「小桜革・菖蒲革」と春っぽいテーマです。

今回もポスターや目録などでお手伝いさせていただいております。
ぜひぜひお立ち寄りください。





甲州印傳には植物の模様が多く見られ、中でも小桜模様は年代を問わず親しまれています。

桜は現在、日本の国花にも指定されていますが、桜の趣の潔さが武将に好まれ、

鎌倉時代には鎧の一部に模様として用いられました。

菖蒲模様の菖蒲は根に健胃薬としての効能があることや「菖蒲湯」の風習等から邪気を払い疫病を防ぐいわれがあります。

また、菖蒲の音が「勝負」「尚武」に通ずるところから武具の模様に多用されました。
 
小桜革・菖蒲革の多くは藍染や燻技法によって模様を表しています。

防染剤として模様の部分に糊を置き、革に色付けを施した後、糊を削り取る「かき落とし」という作業を行っています。印傳屋での藍染の技法は昭和前期まで行われ、燻技法は現在の職人にも受け継がれています。


今回は戦国の世に想いを馳せ、小桜と菖蒲の革を用いた様々な資料をご覧下さい。


印傳博物館HP