つい最近のことですが

あるブログにお邪魔したときに

プードルのブローについて

悩んでいる見習いトリマーさんが

いらっしゃいました。


お店で 働きながら

そこのお店のやり方を

教えてもらいながら

いろいろ 頑張っていらっしゃるようですが・・・:。


いやはや


お店が100件あれば 100件なりの

やり方が あるんでしょうが


あまりにも


醜くて


びっくり。


たしかに

プードルの毛は

早くに乾かさなくては ウェーブがかかってしまいます。


それでカットしたら

当然 きれいな仕上がりは 期待できません。


なので


しっかりと毛を伸ばして 乾かすことは

特にプードルにおいては 鉄則です。


ほとんどの

トリマーがやっていることは

熱いドライヤーで スリッカーを早く動かして

逆毛を立てる方法。


まぁ 一見きれいには仕上がりますが

決して 被毛や皮膚に良いやり方ではありません。


そのやり方を続けていると

年を重ねるごとに

その子は毛が少なくなってしまうでしょう。

要するにダメージを与えるわけですから。


しかも 早く乾かすことに気を取られていると

熱いドライヤーを更に わんこに近づけてしまうし

スリッカーにも力が入ってしまいます。


嫌がるわんこを 叱り飛ばしながら

自分の仕上がり時間を守るために

鬼の形相で 作業をするトリマーを

何人も見てきました。


悲劇です。


それから


熱いドライヤーを顔に当てていたら

どうなると思います?


目を傷つける結果にもなりかねません。

ドライアイです。


熱いドライヤーや強風で乾かすと

皮膚もかなり 急激に乾燥してしまいますので

フケや痒みの原因になります。


シャンプーのあと

痒がるのは もちろん その子の体質にもよることもありますが

一見健康な皮膚の子であれば

シャンプーが単に合わないだけでなく

ブローのときに何が起こっていたか?ということもあります。


赤くなっていたら スリッカーバーンといって

同じところをなんどもスリッカーをかけたり

力が入りすぎていたときに

起こる”炎症”の可能性も。


だから


スリッカーを使うときには

気をつけなければならないことが


まず 力加減。

自分の腕の内側(柔らかい場所)で

普通にかけてみてください。

その力加減は 大丈夫ですか?


そして そのスリッカーの固さは その子に適したものなのか?

固さはメーカーによっても変りますし

ソフト・ミディアム・ハード・超ハード(あまり使いませんが)があります。


スリッカーの柄の長さ・大きさによっても

力加減は変わってきますし 変えなければいけません。


それから


本当に毛を大事にするのならば

ピンブラシ&コームを使います。


ピンブラシで毛がちゃんと伸びるのか?


はい 伸びます。

もちろん 毛足が長いほうが

効果的ではありますが。


ピンブラシもスリッカー同様

さまざまな固さも ピンの長さもあります。


出来ないとか ピンブラシを馬鹿にする人は

場数とやり方を知らないのでしょう。


トリマーなら

ピンブラシくらい使えて 当たり前だと

思うのですが 

どうも

ほとんどの学校では

早く作業を終わらせることを

第一に考えていらっしゃるようで

(もちろん 必要なことですが)

ブローには スリッカーが定説のようで(苦笑


学校だからこそ

きちんと 皮膚 被毛のことを考える生徒を

育てて欲しいのにと 残念に思うこともしばしば。


そして そして


トリマーとは 職人であります。


道具の手入れという

カットがどうのという前の段階も

ちゃんと出来ていないようです。


スリッカーは消耗品です。


何度も 使えば

ピンが折れたり 伸びたりして

ダイレクトに わんちゃんの皮膚を傷つけます。


トリマーに限らず

おうちで お手入れされている方も

今一度

お使いのスリッカーを見てください。


ピンが折れたり 伸びていたら

すぐに引き抜いて くださいね。