http://www.facebook.com/genkai.genpatsu
玄海1号機、原子炉がパリンと割れる危険性。「冷やす時が一番危ない」ということで、2011年12月1日に定期点検で停止する直前も、その危険性を訴えて走り回りました。あの時も九電、そして佐賀県庁は私達の要請を無視し続けました。幸いなことに、無事停止しましたが、もうこのまま眠り続けてほしいです。玄海全機運転差止裁判でも脆性問題は追及していきます!
【原子炉が、ガラスとなる日はいつか】
原子力発電所で核分裂を起こす『原子炉』(圧力容器)は鋼鉄なので、頑丈というイメージですが、かなり違うようです。
金属が衝撃に耐える能力は、硬さではなく、実はやわらかさです。粘りがあると簡単に破壊されません。この『延性』(えんせい)が決め手となります。ところが、温度が低くなると、この延性が失われて、破壊されます。この境界の温度をDBTT(脆性遷移温度)といいます。
さて、原子炉では、特別なことが起きています。それは核分裂から飛び出してきた中性子が鋼鉄にどんどんぶつかり、その延性を奪っているのです。結果、DBTTが上がり、高温でしか衝撃に耐えられなくなります。こうなった原子炉に事故が起きると、約300℃で運転していた炉に緊急注水しても、冷却できる前に破損します。
写真のガラスコップは、コップをお湯の中でゆで、そこに冷水を注いでヒビが入ったものです。これを脆性(ぜいせい)破壊といいます。佐賀県の玄海原子力発電所一号機の原子炉は、中性子による影響で、DBTTがすでに98℃ではないかという『重大な疑念』があります。京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は「こういう温度では、もう、いわゆる皆さんが思っている鋼鉄ではなく、ガラスなのです」と警告しています。常温で叩くと、破損するイメージです。
この原子炉のDBTTは、建設時はマイナス16℃でしたが、運転1年目で原子炉の中にある試験片は35℃に上がりました。1993年、中性子の影響を予測する『脆化予測式』によって計算すると、建設から34年後の2009年には78℃になるはずでした。ところが試験片を取り出すと、20℃も高い98℃まで上がっていたのです。つまり、この予測式は有効ではなく、結果は「想定外」だったのです。
「ガラスの原子炉」、言葉にすると嘘のように聞こえます。中核部分の原子炉はきわめて高い安全性をうたっています。しかし、この中核部分ですら予測式が当てにならない。原子力発電の「安全」とは、いったい何なのでしょうか。