さっき、「生きざま大辞典SP」見ました。
そこでも、モンティホール問題を解説していたのですが、本当は高校数学では「条件付き確率」というのを使って計算します。
まずは、モンティホール問題のルールから
① 3つのドア A, B, C に、車、ヤギ、ヤギがランダムに入っている。
②プレイヤーはドアを1つ選ぶ。
③ モンティ(司会者)は残りのドアのうち1つを必ず開ける。
④モンティの開けるドアは、必ずヤギの入っているドアである。
⑤ モンティはプレーヤーにドアを選びなおしてよいと必ず言う。
ここで、仮に、プレーヤーが選ぶドアをC,モンティが空けるドアをBとします(どれにしても問題はありません)。
求めるものは、
モンティがBのドアを開けたとき(これをEとする)、プレーヤーが選んだドアをCからAに変更すると車が当たる(これをFとする)確率。
つまり、
Eが起こったときにFが起こる条件付き確率
を求めることになります。
まず、Eですが、モンティがBのドアを開ける確率を3つに分けて考えます。
①車がAにある場合、確率1でモンティはBのドアを開けます(1/3×1)。
②車がBにある場合、モンティはAのドアを開けるので、確率0でBのドアを開ける(1/3×0)。
③車がCにある場合、モンティは1/2の確率でBのドアを開ける[A,Bのどちらのドアを開けるかは確率1/2] (1/3×1/2)。
よって、
P(E)=(①または②または③の確率)
=1/3×1+1/3×0+1/3×1/2
一方、E∩Fが起こる確率は、上記の①の場合の場合なので、
P(E∩F)=1/3×1
よって、Eが起こったときにFが起こる条件付き確率は
となり、変更すると確率は2倍の3分の2になります。
これは、トーマス・ベイズと言う人が考えた「事後確率」という考え方です。
情報が与えれると確率は変化する
のです。
モンティホール問題の場合、最初選んだときは当たる確率が3分の1でしたが、モンティが「Bのドアが外れ」という情報を与えてくれると、確率が変化し3分の2に変わります。
グッド!モーニングでは、松尾アナが検査で「病気の疑い」と判定されたときに実際に病気である確率の話をしました。
検査で「病気の疑い」と診断されても実際に病気である確率は1%しかないという驚くべき結果だったのですが、実はこれも「事後確率」で情報が与えられると確率が変化するという話です。
①1000人に一人がかかる病気なので、検診を受ける前は病気である確率は1/1000
②「病気の疑い」と判定されると、病気である確率は 10/1009
情報が与えれると確率が10倍にも跳ね上がるわけです。
情報が与えれると確率が変化するって言うのは不思議に思った人もいるかもしれませんが、これは人間の直観に一致しているんですよ。
例えば、サッカーのクラシコ(バルサ対レアルマドリード)でレアルが勝つ確率が仮に60%だとしましょう。でもこれって、情報が与えれると変化します。
【情報1】ロナウドがケガのため出れない
レアルの勝つ確率は下がる(例えば50%とか)
【情報2】ハメス・ロドリゲスがイエローカード累積で出場停止
レアルの勝つ確率は、さらに下がる(例えば40%とか)
ここんな風にきくと、モンティがドアを開けたら確率が1/3と2/3に変化するというのもなんとなくそんな気がするんでしょうけどどうでしょう。
では、また。