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〈前回まで〉

妊娠30週2日目で破水らしい症状がありすぐに産院に行ったものの、羊水判定陰性で自宅に帰った私。

しかしその後、産院から「明日午前中に再来院してください。」と連絡があり…。

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帰宅後も続く疑問と不安

「明日午前中に再来院、って事は結構大事なのではないだろうか?」

 

と疑問になった私。

 

更に、帰宅後も水は出ている。

例えるなら生理3日目くらいの頻度と量で。

 

「今日は自宅安静と言われたし、明日産院に行く事になったし、このまま家でじっとしていた方が良いのかな?」

 

と思っていた。

 

夫に夕飯を作ってもらい、食べている時にも水が出ているのを感じた。

 

やっぱり、不安だ。

 

朝まで待たず、産院に連絡しよう。

 

産院に連絡すると、今すぐ来てくださいと指示が。どうやらその時間は院長先生が居るようだ。

 

入院の可能性を考えて、スマホの充電器と処方されていた薬も持参した。

 

自宅前に来たタクシーのドア口まで夫が送ってくれたけど、入院になったら暫く夫に会えなくなると考えるだけでつらくて、涙を堪えるのに必死だった。

 

産院に向かうタクシー車内では、ずっと泣いてしまった。

 

その日、二度目の受診

産院に到着し、すぐに院長先生の診察が始まった。

開口一番、「あー(羊水が)出ちゃってるじゃないの。なんでもっと早く来なかったの?」と言われた。

 

「いや…。昼間に来て帰されてる上に明日通院指示があったところ、今日の夜に早めたのですが😅」

 

と、言い返せるほどのメンタルは先程まで号泣していた私が持ち合わせることもなく

 

「ごめんなさい」と謝っていましたw

 

昼間と同じ内容の診察を受けたのち、大きな病院への緊急搬送が確定しました。

 

救急車が到着し、ストレッチャーに乗り、車内に運び込まれました。

 

その間、産院の院長先生がずっと「大丈夫だ!ここまでお腹にいたんだもん!大丈夫!大丈夫!」と、救急車の入り口でずっと声をかけてくれました。

 

実はこの院長先生は、普段の診察がとても怖いと評判の先生。

その先生が、先ほどとは打って変わった態度で、全力で私を励まそうとしていました。

 

一方私は、羊水が出る以外は何ら問題のない体調で救急車に乗せられた事と、周囲の緊迫感に気持ちがついて行かず、救急車のサイレンの音も遠くに感じました。

 

まるで夢やドラマを見ているような非現実感を感じ、ずっとぼーっとしていました。

 

大学病院へ到着

大学病院に着くや、診察台に搬送されます。

防護服に包まれたスタッフ達に囲まれ、様々な検査と処置を受けました。

腹部エコー、内診、血液検査、コロナPCR検査、赤ちゃんの肺の成長促進剤注射などなど…。

点滴の注射がとても気持ち悪かったです。

 

コロナ陰性が確認でき、お腹の張り止めの点滴を打つと病室へ車椅子移動しました。

 

NICUを横切り、私の入院する病室「MFICU」に到着しました。

MFICUは、ハイリスクの妊婦さんが入院する部屋です。

 

大部屋ですが、隣との仕切りは壁で入口がカーテンの造りです。お隣さんに気を遣いすぎなくて良い病室に、少し安心しました。

 

既に0時だったので消灯後で、暗闇の中でナースさんから点滴や食事の時間などの簡単な説明を受けます。

 

ナースさんが去った後、ようやく1人になりました。