台風と室外機と寝不足な私 | 鹿吉の徒然なるままに by Shicayoshi Cake Lab.

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ひとつひとつを丁寧に、食べてくださる方を想って焼き上げる、を信念に掲げた焼き菓子屋の徒然なる日々を綴っております。

定休日なんだからブログもお休みでいいのでは?とアドバイスをいただき、目から鱗の鹿吉です。

こんばんは!

 

昨日、まだブログを書いていないんだよね、と呟いた私に定休日なのに?と言われ、なるほど!と思った次第でございます。

 

さて10年に一度と言われるほどの寒波に見舞われている日本列島ですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか?

先週から言われておりましたので、それなりに準備はされているかと存じますが、それでもこの寒波には戦々恐々としております、母が……

 

それはもう、水はあるか、食料の買い出しは大丈夫か、水道管破裂しないようにしなくては!と未曽有の大惨事を想定しているかのようにおこもり準備に余念がございません。

 

おかげで私もいろいろと準備をすることができました。

あとは突発的な事態が起きないことをひたすら祈ります。

 

皆様もどうぞお気をつけてお過ごしくださいませ。

 

ということで本日は凄まじかった台風の話をひとつ。

 

数年前の台風24号が日本を通過した際、我が家は台風の右側をかするような場所にありました。前日から暴風雨警報が発令され、日に日に気圧が低くなっていく台風を築年数の古い我が家が果たして耐えうるのか、と家族みんなで心配しておりました。

 

窓ガラスをテープで補強し、飛ばされないように外に出ているものは片付けられました。

動かせないものは飛んでいかないようにできる限り固定し、食料を買い、水の補充もして、停電に備えた懐中電灯やろうそくをそこここに用意して台風を待ち構えました。

 

当時、我が家とは言いつつも私は自分の部屋を別に構えておりましたので、私はそこへ飼っていた犬と一緒に帰宅するつもりでした。築年数は浅く、それなりに頑丈に造られていた建物でしたので、さほど心配することもありませんでしたし、なにより翌日の仕事に向けてしっかりといつも通りに寝たかったのです。

 

けれど母があまりにも心配をするので、私は仕方なく雨戸だけを閉めに戻り、実家で夜を明かすことにしました。

犬はお泊りに大興奮して、実家の犬とご機嫌な様子でくっついておりました。

父はマイペースで夕食を摂ったあと、さっさと寝てしまいました。

 

母だけが不安そうに空を見上げ、次第に低く垂れこむ暗雲に心を痛めていたようでした。

私も適当にテレビで台風情報を得ながら、強くなってきた風の音に耳を澄ませていました。

 

雨風が強くなってはおりましたが、夜も更けてきたので、私も母も布団にもぐることにしました。母はまんじりともせず、なかなか眠れない様子で、風で何かが動く音がする度に気にして窓の外を覗いておりましたが、私は睡魔に勝てずに夢の中へと落ちておりました。

 

深夜3時頃だったでしょうか。

 

母の小さな悲鳴で私は目を覚ましました。

それと同時に非常にあり得ないゴトンゴトンという激しくものがぶつかる音を耳にしました。

 

何事かと身体を起こすと、母が私に窓の外を指さして見せました。

なんだろう、と寝起きで重い身体で窓の外を見ましたら、我が家の古いエアコンの室外機が風に煽られて踊っておりました。

古いだけあってかなり重い室外機です。

しかもボルトでしっかりと固定されていたはずの室外機です。

 

それが風に踊るように激しい音を立てて右へ左へと揺れておりました。

 

「あり得ない…」

 

あまりの強風に呆然と言葉を零す母と私。

 

それは恐怖以外、なにものでもない光景でした。

 

遠雷が空を駆け抜け、視界を遮るような雨が横殴りに叩きつけるように降り、街灯が点いていてもなお暗く低く垂れこむ雲の下、絶対に動くはずのない室外機がガコンガコンと踊り狂う。

 

母は高いびきの父を堪らずに起こしました。

外に出ることが危険な状況の中、父が起きたからと何ができるわけでもありませんが、それでも父を起こさないではいられないほどの恐怖がありました。

 

ぐっすりだった父もさすがに室外機が躍る様子を見ては眼が冴えたようで、私たち家族は身を寄せあって結局朝まで眠ることなく外を見守り続けました。

 

どうか家が頑張ってもってくれますように、と手を合わせながら…

 

夜明けとともに台風が去り、見事なほどの陽光が射してきた、あのときの安堵感は半端ありませんでした。太陽がまさに希望の光だと思えました。

 

結局市全体で停電をしてしまい、その日は一日後始末に追われることになりました。

それでも家が倒壊することもなく、室外機は飛ばされて無残なことにはなっておりましたが、使用に問題はなく、なにより家族が無事であったことに感謝しました。

寝不足でかなりしんどかったですけども(笑)

 

あとは少し離れた場所にある私の部屋が心配で仕方ありませんでしたが、夜まで帰宅は叶いませんでした。不安な心で帰宅すれば、いつもと変わらない状態でした。

 

何かが飛んだわけでもなく、何かが飛んできたわけでもなく、窓ガラスも割れておらず、何一つ変わらずにそこにありました。

 

あれれ~?????

 

もしかしてここにいれば普通に寝れたんじゃないの~??????

 

次の台風のときはここにいようと、そのとき思った私は今日も元気に焼いております。

バレンタインに最適なタルト・オ・ショコラでございます。

タルト台はクッキー生地、しっかりとした味わいの焼きチョコレート、さらにチョコレートのグラサージュで焼き上げたチョコ感満載の焼菓子となっております。

ヴァローナだからこそのチョコレートが薫り、大人でも子供でも楽しめる一品です。

是非一度ご賞味ください!

 

ご興味を持っていただけた方はどうぞこちらへポチっとな、宜しくお願いいたします~

ありがとうございます!!!

 

ちなみにこれ以降、激し過ぎる台風が通過することがなく、あのような恐怖の一夜を体験することもありませんでした。

それでも台風が発生する度に戦々恐々としてニュースに齧りつくようにはなりました。

 

話は変わりますが、私は鞍馬山が好きです。

その場に行けるだけで勇気づけられるようなお山でして、さすがのパワースポットだな、と思っております。

 

ある年、本当に久々に鞍馬山に登りました。

私たち家族を恐怖の夜に陥れた台風の翌年のことです。

 

木々で鬱蒼としていた鞍馬のお山がすっかりと明るくなっておりました。

台風21号の影響で土砂崩れが起き、お山の木々を流してしまっていたのです。

 

その惨状を知らなかった私は驚きました。

 

そしてショックを受けたのでございます。

一木一草、ひとつとしてお山のものだから持ち帰ってはいけない、と言われる鞍馬山が台風によって蹂躙されたのだと思うと居た堪れない気持ちになりました。

 

それでもお山は凛とした空気を纏い、神々しさは失っておりませんでした。

 

たった一口でしたが、お山の復興寄付をさせていただきました。

まだ痛々しい姿ですが、それでも植樹がなされ、未来のお山に向かって鞍馬山は進んでおります。ケーブルカーも修理が終わり、嵐電も走り始めております。

 

自然の猛威、と言ってしまえばそれまでなのですが、災害はやはり恐ろしいものだと実感した台風でした。

 

今回の寒波も10年に一度と言われるほどの、まさに自然の猛威でございます。

どうか皆様がご無事に暖かく過ごせますよう、心より願っております。

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました!

明日もまた無事に書けて皆様に読んでいただけたら、と思っております。

皆様のご来店を心からお待ちしております♪