父の優先順位を知った日 | 鹿吉の徒然なるままに by Shicayoshi Cake Lab.

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ひとつひとつを丁寧に、食べてくださる方を想って焼き上げる、を信念に掲げた焼き菓子屋の徒然なる日々を綴っております。

体調があまり良くないわりには焼くものすべて綺麗に出来上がって奇妙なほどテンションが上がっている鹿吉です。

こんばんは!

 

24時間体制で眠くて仕方ないなか、ふわふわ心地で作っているのが、適当な気合の入り方で塩梅が良い、という状態なのでしょうか?

それとも適度に力が抜けていていい感じなのでしょうか?

 

さて本日はタイトル通り、父の優先順位第一位を知ってしまったことについてです。

できれば家族が第一、という順位付けを期待しておりましたが、淡くも散りました(笑)

 

まずは説明を。

 

ここ数年で家族が抱えていた問題がありました。

大きな問題ではあるのですが、致命的ではない状況だったので抱えつつも表面上は穏やかに過ごしておりました。

とくに父と私は。

 

母は常にその問題が胸と言わず脳内と言わず、喉に刺さった魚の小骨のようにつかえていたようですが、紆余曲折ありながらも先月末で一応の決着がつきました。

なにもかもAll OKで終了すればよかったのですが、こればかりは他人が関わることでもあったため、すっきりとはしないまでも望む形にはなったかな、という最終形態でした。

 

まだ実感の湧かなかった母でしたが、日が経つにつれ、ホッとする心持ちになっていき、やっと肩の荷を下ろした気分だ、と頬を綻ばせた翌日、終着したと思った問題から新たな問題が沸き起こったのです。

 

といってもすでに私たち家族の手から離れた問題で、正直なところ、お任せしていた方々に頑張っていただくしかない状況で、今更この問題を私たち家族に話だけでも持ち込んでどうするのだろう、というくらいのものなのですが、それでも一応はお知らせしておきます、とのことで、母に連絡が入ったのです。

 

母は落ち込みました。

それこそショックで発熱して、寝込んで顔が浮腫むくらいには衝撃を受けたんです。

私も同じく、怒りに頭痛と吐き気で、仕事が手に付かなくなるかと思いました。

ひたすら無になって焼いておりましたが、結局、この日に焼いたものは商品として出荷するのを断念するほどでした。

出来はいつも通りだったのですけれども、どうしても商品として認めたくなかったのです。

 

当然、父も衝撃を受けたかと思います。

あまりにも驚き、腹立った父は後日、憤慨して言いました。

 

「あの日はあんまりショックで昼飯、食べられなかったよ、食欲なくて!」

 

 

ぅお~いッ!!!!!

 

こちとら頭痛に吐き気、母に至っては寝込むほどだった案件に食欲なくすだけか~い!!!!!

 

私も母も午前中にもらった連絡で、ランチどころかディナーでさえ食欲湧かずに砂を噛むような心情で非常食のお餅を焼いて食べただけなんだぞ~

 

父のなかでは「食」がなによりも重要案件で、それすら失うほどショックだったと言いたかったのだと理解はしますが……

 

理解はしますが、なんとも残念な気持ちでいっぱいです。

 

どうやら父の優先順位は

 

1に食

2にも食

3に愛犬があって

4におやつがあって

5に寝ること

 

だと認識をいたしました(笑)

 

せめて10以内に家族があってほしい、と僅かな希望を持っている私は今日も元気に焼いております。

期間限定チーズスフレケーキです。

爽やかな甘さとほのかに感じる酸味が美味しい焼き菓子です。

しっかりと冷やして召し上がってください。

ほかの焼菓子も気になっちゃった方はどうぞこちらへポチっとな、宜しくお願いいたします~

皆様のご来店を心からお待ちしております!

ありがとうございます。

 

ちなみにつらつらと考えてみますと、確かに父が食欲をなくすことはあまりなかったような気がしてきました。いつもでもどんな状態でもしっかりと食べている姿しか記憶にありません。

泣くほど嫁がせたくなかった私の結婚式でもしっかりとご飯は食べておりましたし、母が入院したときでさえ食事を忘れなかったような人ですから。

 

だとしたら本当にショックを受けたんだ、と今更ながらに実感しました。

 

そりゃ母が寝込むのも仕方のない案件ですね……