ネット社会と自己愛性人格障害 〜その①〜
まず最初に、自己愛性人格障害の診断基準は、以下の通りです。— DSM-IV-TR 精神疾患の診断・統計マニュアルより 誇大性(空想または行動における)、賛美されたい欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。 以下のうち5つ(またはそれ以上)によって示される。 1.自分が重要であるという誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する) 2.限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。 3.自分が “特別” であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達(または団体)だけが理解しうる、または関係があるべきだ、と信じている。 4.過剰な賛美を求める。 5.特権意識(つまり、特別有利な取り計らい、または自分が期待すれば相手が自動的に従うことを理由もなく期待する) 6.対人関係で相手を不当に利用する(すなわち、自分自身の目的を達成するために他人を利用する)。 7.共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。 8.しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。 9.尊大で傲慢な行動、または態度 (DSM-IV-TR;アメリカ精神医学会,2014,p.661) 単純に自分大好き人間であれば自己愛性パーソナリティーで済みます。項目の1~4ぐらいまではまだ何となく許容されます。世の中成功している、または成功しようとしている人はこういう思い込みの強さもあります。特に数字の大きさが病態の強さを表しているわけではないですが、5以降になるにつれて雲行きの怪しいことが書いてあります。自分を過大評価し、実際よりも多くの結果を得ようとするあまり、周りの人を巻き込んでいます。周りの支援を受けるために親切な態度を示し、評価されるべくアピールします。自分に対する評価がプラスであり続けるラインで行動します。100人の人に対して+1ずつ良い事、楽しい事をアピールして、でもその影で5人の人に-10ずつ悪い事をしてたりします。自尊心を満たすための行動であり、批判的な相手、意見の合わない相手を排除しようとします。結果として+50点の人ではあります。大事なのはその5人として巻き込まれない事です。Twitterなんかは、匿名でもヘビーユーザーは、その中でのパーソナリティを持っています。趣味や同じテーマでのコミュニティような繋がりもできてきます。そういう中で、自己愛性人格障害の人はとにかく自分が一番でいようとします。意見の合わない人に対して、直接のリプ、リツイートはしないけど、その人と大体の人が分かるような形でエアリプして悪口を広めたりします。一見悪ふざけのように面白おかしく注目を集め、その裏では都合の悪い人物を貶める。そんなような人がネットの中には増えていると思います。SNSの管理者も、直接の個人攻撃で無いと対応してませんでした。ただ、Twitterに関しては、おちょくったり、個人を不快にさせるようなTweetはタイムラインに表示されなくするといった対応を間も無く施します。この手の人達も好き勝手できにくくなります。大抵の人には、ちょっと変わった面白い人に映るかもしれません。「人間良い面も悪い面もある」といった、有り体な言葉にたよって見過ごしていると、どこかで死ぬほど辛い思いをしている人がいるかもしれませんね。いつしか自己愛性人格障害の人の行動はピークに達し、結果としてコミュニティを去ることになります。「あなたを否定するわけじゃないけど、それは良く無いと思う」というような態度で接することも、コミュニティの存続には大事なことだと思います。