松濤美術館での展覧会、今回は金曜日の20時までの開館日に。
夜はまた、違う雰囲気。
この日は区民無料デーでもあります。
111年目の中原淳一 6.29〜9.1(会期終了しました)
https://shoto-museum.jp/exhibitions/204nakahara/
中原淳一って、可愛い女の子のイラストを描くイラストレーターだと思っていました。
ウエストキュッ、目が大きくてパッチリ、ツンとすましてる媚びない系女子。
でも実は、ファッションデザイナーであり、今で言うライフスタイルクリエイターみたいな人だった。
描いているのはデザイン画。彼の考え出したファッションでした。
戦後間も無く自ら発行した雑誌は、物がない中でいかに自分らしく楽しく過ごせるかのアイディア満載。
押入れを改造してクロゼットや勉強のための空間にする工夫を紹介していたのでした。
私の世代でも、その昔、そういう雑誌の記事を貪るように読み、憧れたものです。
現代のような物が溢れていて断捨離するのとは正反対。
物がない時代、工夫を凝らして自分らしさを表現することを問うている。。
描く女性の目力は、中原淳一のそういう思考ゆえなのか、じっとこちらを見据えています。
楽しい暮らしは他人に見せるためではなぬ、自分のために必要。
贅沢な美しさではない、神経のゆきとどいた美しさ。
自分の周囲に小さな喜びを探す心。どんかわずかな事でもいいから、喜びを大切にする心が欲しい。
どれもこれも、心に刻まれることば。私にとっては親しみを感じることばでした。
お気に入りの階段室。
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