今年最初の美術展は、上野西洋美術館でのキュビスム展。

 

 
カナダから帰国の友人の希望でしたが、私も行こうと思っていたのでした。

 

一般的に理解しづらいキュビスム。私も好きでもないし理解していない。。

それでNHKのアート番組でしっかり予習。いわく、究極のリアリティの追求手法なのだそう。

 

モナリザなど、見たまま忠実に描くのも手法のひとつ。

20世紀になり、対象をいろんな角度から見てそれを描く手法がピカソやブラックにより生まれたと。

 

一人の人間がいて、上から下から右から左から見る角度だけでなく、

泣いたり怒ったり妻だったり親だったり子だったり・・・いろんな面を1枚の絵に。

 

そう理解すると、画家の解説なくどのような絵に見えるのか見た人によっても解釈が違うので、

キュビスムの絵ほど、ほかの人と出かけてどう見えるかを話し合える楽しい見方はないのかも、と思う。

 

 

というわけで、同行3人、おしゃべりしながらの展覧会でした。

 

 

ピカソの作品。キュビスムを生み出したひとり。たくさんの作品があります。

 

 

本来、「いろんなリアリティ」を追求すると、背景や色は二の次だったらしい。

そちらに目をむけてもらうより、描きたいメインのモチーフを見てほしいから。

 

 

キュビスムが生まれる前、その後などいろんな展示があったけど、

最初に書いたような見方をしてみていくと、なかなか楽しい。

 

 

この2枚のモノクロ写真は「キュビスムの部屋」として当時撮影されたもの。



ちょっと面白い写真だなーと思って見入っていたら、友達が背後から写真撮ってた。

黒髪とグレーの上着がモノクロ写真にすっかり同化してる・笑

 

 

後半になると、色合いもポップになってきて、好みに近い絵。

 


モディリアーニは好きな画家。


 

これも。彼の作品も数点あったのは嬉しい誤算。

 

 
キュビスムが定着した後半の作品は、色合いも明るく自由な感じがします。

 

 
建築家でもあるル・コルビジェのキュビスム作品。
国立西洋美術館は、彼が唯一日本で手掛けたデザインなのです。

 

 

てことで、国立西洋美術館、ル・コルビジェによるラフスケッチ。

常設売店の非常扉にプリントされています。

 

やっぱり、印象派の作品のほうが好きだけど(笑)

画家の「究極のリアリティ追求」ということを学べて、深く納得でした。