先日、中途半端に楽しんだ丸の内のイルミネーションの中に再び。
三菱一号館美術館で開催中の展覧会へやってきました。
何度かブロガー特別内覧会へお邪魔している美術館ですが、
今回は、館長さんや展覧会ブログ「青い日記帳」主宰のTakさんのトークショーはなし。(コロナめ!)
でも、閉館後の美術館貸し切りで、展示室内写真撮影もオッケーで・・・
至福の夜を楽しんでまいりました。
1894年は、三菱一号館が建設された年。
そして、同館が所蔵するルドンが色彩作品を初めて発表した記念イヤーであり、
ロートレック、ルドン、ゴーガン等の版画作品雑誌が刊行された3年間のちょうど真ん中の年。
ロートレックの所蔵品も多い、三菱一号館美術館にはもってこい。
そして、開館10周年を迎えた記念展覧会だということでもあり、期待大!というか、もう10年!?
19世紀後半といえば印象派が活躍した頃・・・ということで、印象派絵画がさらりと。
モネやルノアールなどがね、さらりとね。印象派の絵画は明るい。やっぱり好きだな。
一番大きな展示室は、グラフィックデザインが施された壁にロートレックずらり。
華やかな雰囲気は、クリスマス時期にもぴったり。
ロートレックが手掛けた商業ポスターは、版画の技術を大いに発展させたのでした。
ゴーガンがタヒチから戻り作品を発表しても受け入れられず、
まずはタヒチの文化を知ってもらおうと制作したタヒチ紀行文に添えるために制作した版画。
ゴーガンの版画・・・初めて目にしたかもしれない・・・大胆な油絵作品とは違う繊細な表現。
この作品群見るだけでも、行ってよかったーーーと思います。
版画は、芸術作品を手軽に楽しむことができる手段として、この時期から多くつくられます。
「レスタンプ・オリジナル」という版画雑誌は3年間発行されますが、ゴーガンやロートレックの作品満載。
かつては上流階級の室内を飾るだけの絵画が、少しずつ世の中に広まっていった時期です。
展示室の移動のあいまに、廊下からブリックスクエアの夜景を見下ろします。
ブロガーナイト、本当に役得♪この景色は暗い時間でないとみられないからね。
1894年、日本は明治から大正時代へ、西洋絵画を学ぶ画家が多く輩出された時期。
日本の画家たちの作品がならびます。
三菱一号館といえば、のルドン「グラン・ブーケ」(これだけは1枚撮影が許可されています)
高さ2.5メートルほどある大きな絵。その存在感、毎回見れば見るほど好きになります。
今回の展示の多くが、岐阜県立美術館所蔵作品でした。
ルドンやゴーガンの版画などかなりまとまったコレクション・・・認識新たにしました。
展示室の一番最後の作品がものすごく印象に残りました。(写真は1点撮りで掲載できず)
ルドン亡き後彼を偲んでセリュジエの「消えゆく仏陀」(展覧会の見どころに掲載あり)
この絵をふたたび見るためだけに、岐阜県立美術館行けるかも・・・
と思って調べたら、現在「熊谷守一展」。むむむ・・・やはりただものではない予感(笑)
コロナ感染症対策として、入場者数の制限を行っています。
日時指定予約券販売もしていますが、当日チケットを買うこともできるようです。
対策をしっかりしながら、130年前のパリの空気を感じ、旅気分。
ミュージアムショップやカフェを冷やかし、丸の内のイルミネーションを眺める。
そんな休日にぴったりの華やかな展覧会。ぜひともオススメいたします。
帰り道の丸の内仲通り。イルミネーションはやっぱり心が華やぎます。