国立新美術館へ。ミュシャ展を見に行ってきました。

 

 

ミュシャといえば・・・パリのアールヌーヴォー時代の幕開けのころ、

独特のデザインで描かれた女性の商業広告ポスターばかりを思い浮かべます。

 

「ミュシャ展行かない?」と誘われて、ふだんなら改めて見に行くほどの興味はないのですが、

この展覧会にあわせて放送された番組をたまたた観ていて、がぜん行く気になりました。

 

合格ミュシャ展@国立新美術館 2017/3/8~6/5 http://www.mucha2017.jp/

 

混雑していると聞いて、朝一番10時に美術館へ。

スマホで当日券を事前購入して15分ほど入館待ちして入りました。

 

いったん、展示室に入ったのですが、混雑していて作品の解説ボードが小さいこともあり、

イヤフォンガイドを借りに戻りました。解説や音楽を聴きながらの作品鑑賞、非常によかった。

 

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展示室に入ってすぐ、タテヨコ4m四方以上の大きな作品が20点ほど続きます。

ミュシャが晩年の16年をかけて描きあげた「スラブ叙事詩」の大作です。

 

チェコ出身のミュシャは、絵の才能を見いだされ、ミュンヘンの学校を経てパリに向かいます。

パリで極貧生活を経て、当時人気絶頂の女優さんのPRポスターを描き、人気の画家に。

 

絶頂期で、パリ万博(1900)を迎え、パヴィリオンのひとつのデザインを任されます。

それが、オーストリア=ハンガリー帝国が併合したばかりの"ボスニア・ヘルツェゴビナ"館。

 

視察で同国を訪れたミュシャは、チェコと同じスラブ民族である人々の貧しさに驚きます。

属国となった国の様子に衝撃を覚えたことが、のちの彼に影響を与えるのです。

 

パリ万博の仕事を終えたあと、ミュシャは、スラブ民族のために余生を捧げることを決め、

アメリカ人のスポンサーを探した後、壮大なスラブ民族讃歌である連作の製作を始めます。

 

16年の年月をかけて完成させたものの、時代は第二次世界大戦に向かう時期で、

ヒトラー率いるドイツが侵攻してきたチェコで、ミュシャのスラブ至上主義は否定されます。

 

ゲシュタポにも当然目をつけられ長期の監禁をされるなどして、

体調を崩したミュシャはそのまま亡くなってしまったそうです。

 

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連作は、最初と最後以外は、とくに順番が決められていません。

音声ガイドの解説を聴きながら、作品をみていきました。

 

 

最後の部屋は、写真撮影がオッケーとなっていました。

 

 

スラブ叙事詩を象徴する、最後の1枚がこちら。

 

 

スラブ民族が団結して、苦難の歴史を乗り越えての勝利を称えています。

 

 

スラブ民族主義の団体(実在)を描いた作品、こちらだけは未完成で終わっています。

 

 

この画面左端が、ミュシャの実の娘、画面右の上半身裸の青年が、実の息子モデルらしい。

 

 

ミュシャの故郷では、聖書がスラブ語に翻訳され出版されたそうで、それを称える作品。

 

 

画面左下で盲人に聖書を読んでいるのは、ミュシャ自身なのだそうです。

 

 

どれも神話や史事をもとに描かれていますが、画面の中にこちらを見据える人が必ずいる。

その構図が、ミュシャが何かを訴えているような気がします。

 

 →展覧会サイトで、すべての作品と簡単な解説を観ることができます。 →こちら

 

イヤフォンガイドには、スラブ民族を称える作品で有名なスメタナの「モルダウ」が流れ、

混雑している展示室の中では、解説と音楽で作品に集中できてよかったです。

 

チェコや、ボスニアなど東欧がベースのスラブ民族は、はるか昔から多民族、多宗教、

それらに翻弄されてきたということが、この作品群を観るだけでわかります。

 

パリで成功したミュシャが、晩年をスラブ民族に捧げようと描いた作品は、時代に取り残され、

つい最近になるまで公開もされていなかったそうで、それが全部日本にやってきている!

 

貴重な機会です。ぜひ、おすすめです。

 

たっぷり2時間ほどは展示室にいたでしょうか・・・疲れた(^_^;)

 

 

 

ロビーにでると、建物の外側デッキに丸いものが・・・

 

 

別の展示室で開催中の草間彌生回顧展(~5/22)のひとつでした。

画業を振り返る大規模展、こちらもかなり混雑してました。

 

 

そんなわけで、草間彌生柄にラッピングされた敷地内の木。さくらもあるけど、まだまだー。

 

 

翌週にはもっと咲いて見応えあるんじゃないかなー。残念でした。

 

 

こちらは、会場に入るときの写真。当日券を買う列、ものすごく長いです。

おでかけのかたは、事前にチケットを買うことをお勧めです。

 

・・・お腹すき過ぎました。。美術館内はイマイチなので、東京ミッドタウンにでも・・・

と、歩き始めたところで、気になる外観に惹かれて、こちらのお店へ。

 

 

ハンバーガー&サンドイッチと書いてある看板に惹かれました。

タイミングよく、ほぼ待たずに入れました。

 

 

奥行きがけっこうあって、天窓がある小部屋もあります。

老若男女でにぎわっていました。お店の構えからしても、結構長く営業してる店っぽい。

 

 

サンドイッチプレートで、サンドイッチは数種類あって選べました。

友達とBLTとアボカドを頼んでシェア、友達はポテトをオニオンリングに変更。そして生ビール。

 

ランチセットのソフトドリンクを最後にいただいて、お腹いっぱいになりました!

灯台下暗し・・・的なこのお店、私、好きです~!また、来たい。今度はハンバーガーかな。

 

合格P's Magic(ペーズマジック)https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13009736/

 

 

↓関連番組が再放送されます。今週木曜日と日曜日!ご興味のある方はぜひ。