このブログは、海外に行った友達への近況報告がてら始めたのですが、
10年以上も続けてくるうちに、すっかり自分の備忘録となっています。

備忘録であっても、人の目に触れるので、基本は楽しいことだけ書く事にしてます。
誰かが私の文章を読んで不快になることは避けるように、一応の注意を払ってきたつもりです。

そんな中で、グッディのてんかん記事。

楽しい話では断じてないのは百も承知で書くことを悩んだのですが、
結局はブログに「グッディのてんかん」テーマを作りました。

そのあたりの事情を書いておこうと思います。
そして、これを今日書こうと思ったきっかけになったできごとも。

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大好きなグッディの発作。

見ているのも辛く、どうにかしたいと、当初からネットで検索しまくりました。
(もちろんかかりつけの病院の先生にも相談はしましたが。)

それでわかったのは、てんかんは一度発症すると簡単に治る病気ではないということ。

はっきり言ってショック以外のなにものでもありませんでした。
お気楽に生きてきた私が生まれて初めて「発作前の日々に戻りたい!」と思いました。


この場合のてんかんは、脳腫瘍やほかの疾患からくるものではなく、
レントゲン、CTなどあらゆる検査をしてもなんの異常もない場合に認定される「てんかん」です。

脳腫瘍などの疾患からくるものであれば、その疾患を治療すればよいわけですが、
疾患がないのに起こる脳の異常信号はどうしようもなく、信号で起こる身体発作を防ぐしかない。

これは人間も同様。てんかんの根本的治療はなく、対処療法がほとんどです。
花粉症や、ぜんそくなど、アレルギー疾患と似ているかな。ほぼ一生の付き合いになるものです。

まずは発作をおさえること。発作は脳に損傷を与え、ひとつの発作が次の発作を引き起こします。
とにもかくにも発作を起こさないこと。即効性があるのは薬だけです。(※薬が効かない場合もある。)

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それじゃあ、どんな薬があって、それぞれの投薬量、副作用などんなだろう?
実際どのような症状の場合、どんな薬で改善・効果がみられるのだろう??

製薬会社や動物病院のサイトだと、一般的な情報があるのみ。
それも7~8年前の情報だったりして、最新情報ではなさそうなかんじ・・・。

また、体質が変われば病状が収まることも可能性がないわけではなく(と信じて)、
体質改善は何がいいの?薬以外のなにかで改善した例はないの?と調べる。

遺伝によるてんかんも含め、かなり多い症例があるはずなのに、情報が少ない!
検索ワードを色々当たってみるのですが、欲しい情報がなかなかヒットしない。


そんななか、数少ないヒットが、てんかん持ちの犬の飼い主さんの切実な闘病記録でした。

みなさんそれぞれがやはり必死でいろんな情報を集めていて、
綴られた情報は、専門家の教科書的な内容よりずっと分かりやすく実務的です。

中でも、グッディよりひどい重責発作(発作を短時間で繰り返す)の子が、
薬などによるコントロールで無発作記録を数ヶ月、1年と伸ばしていく記録は希望の星!

その子の服薬している薬の組み合わせ、量、普段食べているもの、サプリ・・・
うちでできることなら何でも真似したくなります。。

それ以上に、同じ境遇で同じように悩みを吐露した内容は胸に響きました。
うちだけじゃない・・・そうだよね、がんばろうという気持ちになります。


実際、グッディの病院に行き、治療の話をするときに、ブログ情報は相当に役立ちました。
薬の量、血液検査の頻度、目標とされる血中濃度、そして薬追加のタイミングなど。

誤解を恐れずに書くと、てんかんを発症する動物は多いけれど、専門医はほとんどいないのです。
神経科をもつ病院は少なく、そこへ通院するのは身体的にも経済的にも難しい。

専門医に診てもらえるとしても、あう薬を探すのはひとつひとつ探していくしかないのだから、
ならば、自分がある程度の知識を持って、かかりつけのお医者さんと相談するのが近道だと思う。

飼い主として、投薬をしない選択もあると思いますが、グッディの場合は発作が多すぎました。
とにかく発作回数を減らすのが最善ということで投薬を始めました。

そして半年間の紆余曲折のあと、先月末、グッディも初の無発作1ヶ月を達成しました。

かかりつけの先生、そしてネット情報でも、「3ヶ月に1度の発作」が目標です。
今月に入ってもグッディは無発作継続中。まだまだ道の途中です。

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そんなことがあって、自分の記録も、これからの誰かの助けになればと思ったのです。

最初書き始めたときは、まったくいい兆候が見えずにいましたが、
良い結果が出ることを信じて書いていました。そして、いま小さな成果が出始めました。

これからも記録しておくことで、私自身、そして誰かの参考になれたらと思っています。
それが、記録する理由です。

ちなみに、この記録というのは「ブログ上においての記録」という意味です。
それとは別に、グッディの様子の「観察記録」は毎日しています。

難しく考えず、気になる症状(ご飯を食べない、下痢、など)はメモに残します。
診察時や、あとで見返すと参考になるので、これはてんかんにかかわらず必要だと思います。

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そんなわけで、てんかん持ちの犬の飼い主さんのブログに本当にお世話になっています。

ブックマークはしてあるけど、毎日チェックまではせず、たまに思い出して見ています。
でも、実は読み逃げ専門(^_^;) コメントを残すことはしたことがありません。

そんな中で、先日、私の書いたグッディのてんかん記事にコメントをいただきました。
名前をみてびっくり・・・私がブックマークしていた希望の星!のワンコの飼い主さんでした。

一度発作を起こすと数日繰り返す重責発作の持ち主だったMダックスのあちゃるくん。
普段はてんかん持ちであることを忘れるほど、くすりの成果で無発作2年以上!!

ふだんの暮らしぶりも、のんびり楽しそうで、読んでいて楽しいブログでした。
そのあちゃるくんの発作が再発、検索したら私のブログにたどり着いたというのです。

それが、5月27日の夕方のコメント。その翌朝、グッディは無発作4週間を達成しました。
コメントいただいて嬉しくて、その日コメント返信でもその報告をしました。

ところが、あちゃるくん(本名はまろくんだそうです)、5月30日に亡くなってしまった。
脳腫瘍が原因と思われる発作が収まらなくなって、あっという間に旅立ってしまいました。

たぶん12才(保護犬で不明)。ずっとてんかん薬を飲んできて、さらに腎臓や肺の手術にも耐えて、
あちゃるくんは本当に幸せに天寿を全うしたと思う・・・充分すぎるほど頑張ったと思う。

コメント頂いた直後のあまりに急な訃報に本当に胸が痛くなりました。
でもご家族のあちゃるくんへの寄り添い方が自然で、堂々としていて、最期まで参考にすることばかり。

ほんとに、あちゃるくんには助けられてばかりでした。最期まで、本当にありがとう。

私が当初読んだ中で、ストンと心に収まった記事があります。
あちゃるくんのてんかんと、その後の日々がまとめて書かれています。

しっぽフリフリぐぅたら犬あちゃ~様。てんかん発作から1年。(2011年11月27日)
  http://ameblo.jp/acharu-woe/entry-11090601215.html

私はこの記事にずいぶん救われました。
いろんな考えの人がいると思うけど、私は、この記事を全面的に支持しています。

もし、こんな文字ばかりの文章なのにここまでたどり着いた人は、こちらもぜひ読んでください。
私も、あちゃるくん家族のように、グッディの毎日に生涯寄り添えたらと思っています。

あちゃるくん家は、グッディの目標となる大先輩!
今頃きっと、お薬や痛みから解放されて、空を駆け回れてるよね!

心からあちゃるくんのご冥福をお祈りしたいと思います。

しっぽフリフリぐぅたら犬あちゃ~様。 http://ameblo.jp/acharu-woe/



ビーグル犬あちゃるせんぱい。おれ、がんばるから。



ビーグル犬ぐぅたらだって、見習ってみせるよ!家族揃って自信あるから!


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追悼

この記事を用意していた先週末、仲良しミューのおうちのMダックスななちゃん、
先週18才の誕生日を迎えたところだったのに、お空に旅立ってしまいました。

グッディは、たびたびミュー宅にお泊りしていたので大変お世話になりました。
18才はMダックスにしたら大往生です!立派!!

あちゃるくんと同じくMダックスだから、空で会ったら仲良くしてね!



2年前の7月のななちゃん。グッディがお泊りに行くといつもうるさくてごめんね。
弟(Mダックスこたろう)と妹(ミュー)のことお空から見守っててあげてね。