私はいわゆる「自己肯定感」が高くありません。
卑下したり、過度な謙遜をしたりすることはありませんが、自分がどれほど偉いかというとちっとも偉くないし、どちらかというと欠陥人間だと思います。
でも、欠陥があるから、人とは違うことにチャレンジすることができるのかもしれないし、「普通」とは違う考え方ができることもあります。
もっとも、私の母は非常にコンサバティブで、かつ、私が知る人のなかでもっともネガティブとあってもいいくらい後ろ向きな性格です。だから、私のような娘を理解することは並大抵ではなかったのでしょう。
多分心配なのでしょうが、こちらからすると嫌なことしか言わないのです。ほんとうに嫌になっちゃう。
だから、妹に娘が生まれたときには、ほめてほめてほめまくってあげようと思ったものです。
人をほめるというのはそんなに難しいことではなく、「いいな」と思ったことを口に出すだけです。
アンデルセンの童話に、口から花や宝石が出てくる娘の話があったかと思います。その娘に対抗した意地悪な娘は、毒虫とか気持ちが悪いものが出てくるんですよね、確か。
ほめことばは、香りのいい花びらのようなもので、香りが周囲にも広がっていきます。
願わくば、毒虫のような言葉を吐くことなく、花びらのような言葉に包まれていたいものです。
ほめるのも、ほめられるのも、ここちいいものです。