知り合いの柿内さんが
大手出版社から出版社ベンチャーの星海社に転職され、
この度編集長として星海社文庫を創刊しました。

柿内さんは「さおだけ屋はなぜつぶれない」や
「99.9%は仮説」、「4-2-3-1」その他にも
新書で大ヒットを飛ばした編集者です。
年齢はまだ30代前半と出版社のイメージからするととても若い。

ネット業界で若い人が活躍するのは珍しくないのですが
成熟した出版社業界の中で若い人が活躍するのは
私たちには想像がつかない困難と、差別化された工夫があるのだろうと思って
昨年、柿内さんを含めた映画業界や出版業界で活躍されている
若いプロデューサーの方に講演をお願いしたことがあります。
やはりみなさん
若い人たちが何をしたら成熟した産業でヒットをつくれるか、
に向けてオリジナルな考え方を実践していて
私自身その時の話しを参考にさせてもらっていることがあります。

そんな柿内さんの作った星海社文庫ですが
創刊と同時に3冊出していて
すでに大きな重版も決まり
おめでたいことに順調なスタートで、さすがの実力です。
ユーストを組み合わせたり、ウェブも斬新だったりと
新しい取り組みに余念がないです。


そんな柿内さん状況を見ていて
人はどんな環境でも創意工夫と努力次第で結果を残せるし
どんな業界でもベンチャー魂を持って新しいことができるのだと
改めて勇気をもらいました。
業界的にベンチャーである私たちがよりチャレンジングな目標を
目指さなければならないと思いました。

3冊の中で、個人的に一番役に立った
「武器としての決断思考」の中に
サンクコストの話しがでてきます。
サンクコストというのは
例えばプロジェクトを8割まで進めてきた場合のかかったコストで、
そこでやめてしまえば全く回収できないコストのことです。

ネットビジネスをやっていると、このサンクコストは
いっぱいあります。
α版まで作って開発が終了したりというのは日常茶飯事です。

無駄な失敗はなくすべきですが
一方サンクコストが気になって、もったいなくなって
「あんまり流行りそうにないんだけど
ここまで作ったのだから、とりあえず(世に)出そう」
といったもので流行ったものは試しが無いです。

スピードの早さが勝負を分けるネットビジネスでは
その時、より可能性のある方法を、サンクコストを顧みず
フラットに判断して決断できるかがとても大事になります。

では、サンクコストは全くの無駄かというと
それは自分がどのように取り組んだかによって
経験としての価値が持つのどうかが大きく違ってきます。
失敗を乗り越えサンクコストを経験に変えて
次に必ず成功させるという気概は
大事なベンチャースピリットだと思います。


武器としての決断思考 (星海社新書)/瀧本 哲史

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このユーストと合わせて読むとより勉強になります。


こちらの本はエンゼルバンクのモデルになった方の本です。
「この人仕事の効率悪いなあ」
と思う、部下、同僚、そして上司にも、
こっそりと渡してあげると効果的だと思います。

仕事をしたつもり (星海社新書)/海老原 嗣生

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歴史上の人物が身近に思えて楽しいです。

世界史をつくった最強の三〇〇人 (星海社新書)/小前 亮

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