ソニーグループ 昨年度決算 売り上げ約13兆円 過去最高


ソニーグループの昨年度1年間の決算は、売り上げがおよそ13兆円と過去最高となりました。ゲームや音楽などの分野が好調だったほか、円安で業績が押し上げられたことが主な要因です。

ソニーグループは昨年度1年間のグループ全体の決算を発表し、売り上げは13兆207億円で、前の年度より18.6%増えて過去最高となりました。
ゲームや音楽などの分野が好調だったほか、円安で業績が押し上げられたことが主な要因です。

また、営業利益は1兆2088億円で、生命保険事業で利益が減少したことなどから前の年度から7.2%減ったものの、過去2番目の高い水準となりました。

シャープ テレビ向け液晶パネル 大阪の工場での生産停止を発表


「シャープ」は、不振が続いているテレビ向けの大型液晶パネルについて、大阪 堺市の工場での生産を、ことし9月末までに停止することを明らかにしました。スマートフォン向けなどの中小型の液晶パネルの生産も縮小し、業績の立て直しを急ぐ考えです。

シャープは14日、今後の経営方針について発表し、大阪 堺市にある子会社、SDP=「堺ディスプレイプロダクト」の工場で手がけているテレビ向けの大型液晶パネルの生産を、ことし9月末までに終了するとしています。

シャープが発表した昨年度1年間の決算では、中小型の液晶パネル事業の採算悪化を踏まえて多額の損失を計上したことなどから、

1499億円の最終赤字となりました。最終赤字となるのは2期連続です。

一方、今年度の業績については、最終損益が50億円の黒字になるという見通しを示しました。


「生産に関する人員は早期退職を募集」

呉社長兼CEOは、14日の会見で、SDPの工場をAIデータセンターなどに転用することを明らかにした上で、「生産に関する人員については早期退職を募集することになる。一方で、将来のトランスフォーメーションに必要な人材は配置転換を検討している」と述べました。

シャープによりますと、SDPではおよそ800人の従業員が働いています。

シャープの液晶事業 2004年~「世界の亀山モデル」ブランド確立

シャープの液晶事業が注目を集めたのが、2004年に三重県の亀山工場で初めて出荷された液晶テレビでした。

亀山工場を前面に出す販売戦略で、「世界の亀山モデル」としてのブランドを確立しました。

シャープはその後も液晶パネル工場への大規模な投資を続け、2009年には大阪 堺市に4300億円を投じた、当時としては世界最大の液晶パネル工場が稼働します。


しかし、韓国メーカーなどとの競争が激しくなり、採算が悪化していきます。

液晶に代わる柱をどう育てるか 課題に

大型の液晶パネル事業の再建を断念した形のシャープは、今後、液晶に代わる事業の柱をどう育てるかという課題に直面することになります。日本が切り開いたテレビ用液晶パネル産業 事実上 幕を下ろす

日本の電機メーカーが市場を切り開いてきたテレビ用の液晶パネル産業は、最後に残されたシャープの生産終了によって、事実上、幕を下ろすことになります