被害者の車はフェラーリF355、犯人共の車はBH系レガシィツーリングワゴンです。
《本文》
茨城県常総市にある中古車販売店。
それは、2020年11月20日午前4時すぎのことだった。
店の前を1台の車が通り過ぎたかと思うと、バックで戻ってきた。
向かった先にあったのは、高級外車「フェラーリ」。
車を止めると、車内から1人の人物が降りてきた。
運転席側のドアに近づき、何かの作業のように見える。
実は、このフェラーリを盗もうとしていた。
30秒ほどたつと、ドアが開いた。
運転席側にいた人物はその後、乗ってきた車に戻った。
そして、フェラーリから少し離れた場所まで車を移動させた。
しばらくすると、今度は車から、2人が降りてきた。
1人は、フェラーリの中で何かを試みている。
もう1人が見張りをしているよう。
しかし、2人の様子は、すべて防犯カメラがとらえていた。
その後、突如テールランプがついた。
しかし、エンジンはかからなかった様子。
犯行から20分ほどたった午前4時20分ごろ、諦めたのだろうか。
2人組は、いったんその場を立ち去った。
しかし、その6分後、車は再び現場に戻ってきた。
このあと意外な行動に出る。
車から降りてきた2人。
フェラーリの前方付近に向かっていった。
すると、なんと必死に、フェラーリを押し始めた。
少しフェラーリは動くが、それ以上はうまくいかない。
諦めがつかない2人。
次にとった行動は、フェラーリを車で引っ張ることだった。
乗ってきた車をフェラーリに近づかせて、引っ張ることにしたもよう。
それでもフェラーリは動かなかった。
諦めがついたのだろうか。
運転席側のドアを律義に閉め、その場を去っていった。
フェラーリを所有する車販売店の社長は。
車販売店「トラスト企画」・寺田実社長「キーシリンダーに、実は配線が通っていて、それを切ってしまったために、エンジンがかからなかったということになる。国産車はフックがついていると思う、けん引できるように。フェラーリの場合ついていないので、けん引はできません」
警察は、防犯カメラの映像の解析を進め、この2人組について捜査しているという。
車販売店「トラスト企画」・寺田社長「犯人に言いたいことは、人のものを取るなと言いたいですね。自分で買いなさいということ。怒りというものは、ものすごく感じています。警察に捕まえてほしいですね。自分たちも、こういうふうなことが1件でもなくなるように、いろんなことでやっていけたらいいなと思う」
FNNニュース