2日目はパリの中心街へ買い物とエッフェル塔の見学とフランスレストランのスペシャルだったっす。

最初に行ったのはルイヴィトンの店っす。

外まで行列が続いていて寒空の下で30分近くも待たされたっす。

やっと中に入れたと思ったら、更に中でも15分待たされたっす。

この中で待っている客の心を和ませるのに、マジシャンを雇って手品やら風船やらで色々な物を作って楽しませてくれたっす。

さすがにヴィトンは違うと思ってしまったっす。このマジシャンの何処が凄いかというと手品やりながら時計やら指輪やら本人の知らないうちに抜き取ってしまうんす。返してもらうまで本人は気付かないんすからね。こんな人にスリされた日には家に帰るまで気付かないっすね。

さて、やっと受付にたどり着くとそこにはカタログが置いてあってその中から欲しいものと色や模様を指定するんす。現物は全てを決めてからでないと見れないんす。商品の横流しが多いらしく現金だと1000フラン(約100ポンド)までの物しか買えないようなんす。俺っちは昔、苦労してポンド立てのクレジット機能の付いた銀行カードを作ったんでとりあえず制限はなかったっす。唯一欲しかったのが財布なんす。今の俺っちの財布はポンドとフランが一緒に入っていて分けがわからなかったからっすからね。

しかし、フランス人にとってヴィトンはスーパーお金持ちの社長さんクラスでお札で鼻をかめる人達の店ってフランス人の間では印象らしいっす。こっちの社長は年収が10億円以上の人が結構いるそうっす。だから、ヴィトンは彼ら専用のVIPルームを用意しているんすが、一般の人は入れないっす。そんな人達のお抱えの店がいつのまにかステイタスを求める一般の外国人達の憧れブランドになってしまったんすね。

だから、普通のフランス人が来る事はとても珍しいんっす。一緒に行ってくれたフランス人の奥さんがフランス語で会話していると、普段は仕事で喋りたくないも英語を無理して使っていた店員はすっかり機嫌を良くして「カタログ頂戴」って言ったら「ウィ・マダム」って感じですぐにくれたっす。世界各国、可愛い人は得っすね。本来はコピー商品の防止で信頼できる特定に人にしか渡さないらしいっす。

俺っちの欲しいチェック模様でヴィトンのパリって入っているのはなかったっすから、有名なモノグラムの模様にしたっす。財布自体はそれ程、感動しなかったっすがヴィトンの包装はオシャレで久しぶりに感動してしまったす。

ヴィトンを良く知っている人は、つまらない話かも知れないっすが、なんせ俺っちは初めてだから勘弁して欲しいっす。財布がいれてあるBOXと紙袋はEPIのパターンが立体的に再現されていて木目のようっす。包装紙は深い緑色にラメがほんの少しだけ入っていてLとVのトレードマークがくり抜かれているっす。リボンは茶色にゴールドを少し混ぜたような色でリボンの結び目にLとVのトレードマークがくり抜かれている包装紙と同じ材質の紙なんすが裏面はゴールドが多めに混ぜてある異なる色なんす。何とも言えない落ち着いたエレガントなこの包装をすっかり気に入ってしまったっす。しかし、俺っちほどヴィトンの似合わない人間も珍しいかもしれないっすね。

ヴィトンの店を出ると空はかなり暗くなっていたっす。

たまたま中央分離帯に取り残され信号が変わってしまい凱旋門側と反対側を見ると光のシャワーというより洪水というくらい多くの並木が光っていたっす。しかも歩道が車道並の広さなんす。驚きっす。これが超有名なシャンゼリゼ通りだったんす。

歌になるだけあって幻想的で、この綺麗さは言葉では伝えられないっす。

俺っちは信号が変わってしまったのにしばらく見ていたっす。

我に返ったときは一所懸命に写真を撮っていたっす。

光の洪水状態のシャンゼリゼ通りっす。

さて、次はエッフェル塔っす。1時間に1回、1分間だけエッフェルはストロボフラッシュするんす。全体に電気が走っているように次々と点滅して綺麗だし迫力があるっす。

一時間に一回しか見れないエッフェル塔のストロボ・フラッシュの瞬間っす。

それが終っても全体的にうっすらと光っていて塔の最上部は灯台のようにサーチライトが回るっす。何だか灯台がパリのど真ん中に出現したかのようっす。エッフェル塔の下には道路と橋が通っていて車が行き交っているから、エッフェル塔が養分を吸収し生きているように見えたっす。

今日のハイライトは何と言ってもフランス料理っす。俺っちもそうっすが日本のフランス料理のようなお上品な物を想像していたっす。ところが…紀元前のバイキングの時代のフランス料理なんす。

まずこの店なんすが一度に600人も収容できる巨大な店なのに常に満席状態なんす。しかも予約が一年先まで入っているらしんす。何がそんなに良いんすかねぇ…。まず、樽に入った赤ワインは飲み放題っす。

この赤ワインが本当においしかったっす。

前菜のソーセージとパテとフランスパンも食べ放題っす。

食べ放題のソーセージとパテとフランスパンっす。

とれたての生野菜も食べ放題っす。新鮮な生野菜って甘いんすね。感動的な味だったっす。

チーズも食べ放題っす。ホームメイドチーズが6種類くらいあったっす。ブルーチーズ・カマンベール・ヤギのチーズ等っす。

メインとデザートだけは好きなものを一つだけセレクトしなければならないっす。

ビーフかラムのケバブ・リブステーキ・ラムチョップがメインで、ソースをかけたご飯がつくっす。

デザートはタルト・アイスクリーム・クリームキャラメル・フルーツサラダ・チョコレートムースのどれか一品なんす。

死ぬほど食べて195フラン(約19.5ポンド)なんす。

メニューはたったこれだけしかないんす。

それ以外を注文すると追加料金になるっす。

この中で特にうまかったのが樽から出た赤ワインっす。今まで飲んだどのワインよりもマイルドで樽の香がほのかにするっす。

次にうまかったのがニンニクのきいたソーセージっす。

そして、フランスパン。外側がカリカリしているのに内側は日本の食パンのようにフワフワなんす。この3つがあれば俺っち当分、生きていけるっす♪

そして、帰り際にセーヌ川も撮影したっす。

川の両側が光って、川の中洲にあるシテ島のノートルダム寺院もライトアップされて俺っちには天の川に浮かぶ神殿のように見えたっす。

確かに夢のような幻想的な世界が現実にあったっす。

芸術の都、パリは光の魔術で人を虜にするかもしれないと思ったっす。



今日は日本語・英語・フランス語を話せる奥さんと奥さんの従姉妹で英語とフランス語を話せる2人の才女に囲まれてパリ観光に出かけたっす。

最初に訪れたのはモンマルトルのふもとの安い服をたくさん売っている店っす。「食事の前に5分だけ」そういって2人は店の中に消えていったっす。1Fは女性物ばかりで2Fは男性物が少しはあるらしんで俺っちは2Fに行ったっす。ついている値札は最高でも200フラン(約20ポンド)で正直、値段に見合った物ばかりだったっす。でも、俺っちは唯一デザインと丈夫さが気に入ってある服を50フラン(約5ポンド)で買ったらそれはそれは通常150フランはする『DIESL』というブランドらしく、2人は「良い買い物をしたね♪」と言ってくれたっす。でも、女性用らしくて食べ過ぎるとお腹のボタンがとれそうで少し失敗したっす。ロンドンへ戻ったらダイエットっすね。

店の外に出るといかがわしいオヤジがダンボールを2つ重ねて、それを机にして3枚の黒いコースターうち1枚だけに白いシールを貼ってあるのを当てるゲームをやっていたっす。当たれば掛けた金額の2倍が手に入るっす。どうも、うさん臭いので離れて見ていると物凄く簡単なのに結構、みんな割りと間違えてお金をとられていたっす。でも、注意深く見ているとどうも仲間らしき人間が客に成りすましてわざとはずしたり、当たると大喜びしている事に気付いたっす。更に、注意深く見ているとスリらしき男がギャラリーがゲームを見ている間に盗もうと虎視眈々と見ていたっす。世の中、美味しい話には裏があって更に『漁夫の利』を狙っている人もいるんすね。わずか、25mほどの坂にいかがわしい賭博が3つもあって日本とは違った風景を見た気がしたっす。

しばらくして、3人ともかなりお腹がすいたので、クレープを食べる事にしたっす。しかし、ふもとの店は何処も満員だったので丘の上の店で探す事にしたっす。丘には歩いて登る方法とケーブルカーで登る方法があったっす。以前、地下鉄の切符をまとめ買いしたんすがそれがここで使えるんすよね。俺っちの為に2人はケーブルカーに乗ってくれたっす。良い人達っすねぇ…。ケーブルカーは僅か2分位の短い距離だったっすが、最高の眺めだったっす。まるでロープーウェイのような絶景だったっす。

ケーブルカーからの眺めっす。

丘の上には大きな教会と観光名所のアーチストがたくさんいる広場にお土産の店と多くの飲食の店があったっす。お腹ペコペコの3人組みはわりと空いているカフェを見つけるとなだれ込む様に入って行ったっす。そこで、サイダー・オニオンスープ・スペシャルなクレープを注文したっす。知っている人も多いとおもうっすがサイダーはりんご味のフルーティーなビールでイギリスに来るまで俺っちは一度も飲んだ事はなかったっすが、俺っちから見るとアップルタイザーのアルコール入りバージョンという感じでジュース感覚っすね。でも、すきっ腹で飲むと昼ビール同様、結構酔うので要注意っす。3人とも同じ物を注文すると大体、ここでもピッチャーに入れて来たっす。最初に来たのはオニオンスープっす。とっても胡椒のスパーシーな香がして食欲をそそったっす。中にはみじん切りかジューサーで砕いたオニオンがたくさん入っていて、フランスパンとチーズも入っていたっす。チーズが餅のようにビヨ~ンと伸びてスプーンに引っ付くし食べにくいけど、とっても美味しゅうございましたっす。しばらくしてメインのスペシャルなクレープが来たっす。何がスペシャルかというとチーズとソーセージと卵の3種類が入っているだけで、日本のお好み焼きのいか・肉・卵のような感じっすね。クレープというと甘いお菓子というイメージがあったんすがここでは違っていたっす。甘くないクレープの皮で焼いたソーセージとチーズと目玉焼きを包んだだけのとってもシンプルな物だったっすが、うまくて良かったっす。

食事が済むといよいよ有名なモンマルトルの丘でアーチスト達の作品を眺めたり、似顔絵を書いているのを見て回ったっす。

その中に日本人の画家がいて日本人を描いていたっす。パリで日本人が日本人の似顔絵を描く・・・。ちょっと不思議な感じがしたっす。でも、その髭面の日本人の画家はその丘ではダントツに上手で、多くの人が並んでいたっす。俺っちも書いてもらおうと思ったんすが寒くて仕方ないんで今回は残念だけどパスしたっす。あと、面白いのが人の顔をデフォルメして大袈裟に描く画家がいてそこも結構人気があったっす。でも、日本人画家のギャラリーに比べたらまだまだっすね。彼には是非とも頑張って貰って有名になって欲しいと知らないうちに日本人贔屓(びいき)になっていたっす。

2人の観光ガイドが面白いアーチストを見つけたといってそこにいくとハサミと黒い紙をもった若いフランス人がいたっす。彼は変な「か・た・な」「か・ぶ・と」の日本の単語を連発しながら、頼みもしないのに俺っちの横顔を作りだし始めたっす。

俺っちには心強い通訳者がいるんでかなり失礼な事も面白がって訳してくれたんで、彼は機嫌を損ねてしまったっす。

渋之介「いきなり、まさか俺っちを作っているんすか?」

奥さん「そうみたいだね。」

渋之介「買っても良いけど俺っち現金があまりないっすよ」「いくらすか?」

奥さん『セ・コンビアン?』

アーチスト『ジュバーン・ジュバーン・長ジュバーン・・・・・*・+・?・@』(俺っちにはフランス語はこう聞こえたっす。)

奥さん「いくらか答えないで話をはぐらかすね。どうする?」

渋之介「クレジットカードは多分使えないっすよね・・・。せっかく作ってくれても買えないかもしれないっすね。」

奥さん「じゃ、もう一度聞いてみるね。」『セ・コンビアン?』

アーチスト『ジュバーン!・ジュバーン!・長ジュバーン!・・・・・*・+・?・@』(やや、気分を害している感じっす!)

奥さん「値段言う前に出来ちゃったよねー。あまり似てないね。気に入らなかったら買わなくても良いからね。」


渋之介「うーん。男前すぎるっすね。」

奥さん「んじゃ、もう一度聞いてみるね。」『セ・コンビアン?』

アーチスト『ジュバーン!!・ジュバーン!!・長ジュバーン!!・・・・・*・+・?・@!』(かなり、気分を害している感じっす!)

奥さん『サン・サンク・フランー!!』「たっかーい、シブー!150フランだって?(約15ポンド)、どうする?返した方が良いよ。」

渋之介「そうっすね ?」

奥さん「あれ、シブー!あの人お金、受けとってないのに行っちゃったよ ?」

渋之介「謝ってこれを返すっす!」

アーチスト『ジュバーン・・・ジュバーン・・・長ジュバーン・・・』(超気分を害している感じっす!)

奥さん「シブー!!ここに来た、記念にプレゼントだって、ラッキーだね」

渋之介「そうっすか?何か少し悪い感じもするっすが、普段、観光客から150フラン(約15ポンド)も貰っている人っすから、たまには良い薬っすかね」

まぁこんな感じで無料になったっす!記念品もゲットしたんであとフラットメイトとかのお土産でも見るっすかね。

店で見て思ったっすが外の無名の画家の絵の方が何倍も高かったっす。

このあと丘の上の教会に行くと聖歌隊が歌っていたっす。歩きつかれた俺っちはいつの間にか居眠りをしていたっす。

モンマルトルの丘にある教会っす。

教会の中を見学していると有名なイエス=キリストが生まれた馬小屋を人形で見事に再現していたっす。ところが…。肝心の赤ちゃんのイエス=キリストはハイハイして脱走したんすか…?。何処にもいないっす。不思議に思って奥さんに聞いてみると『12月25日になるとここにイエス=キリストが置かれるそうなんす。』今はマリアのお腹の中だそうっす。うーん、言っている事はもっともなんすが、他の人形はまだ生まれてないし、何もない馬小屋の地面を見てありがたがっているんすよ。とっても変っすよね。

フランスもイギリス同様にトイレがないんで、喫茶店に行く事にしたっす。ところが、3人ともほとんど現金がなかったのでA.T.Mを探しにふもとに下っていったっす。すると、キャバレーやらHな店だらけのロンドンのSOHOなんかは子供騙しと思えるくらいの物凄い数のスケベショップばかりになったっす。下手に呼びこみと目があうと袖をつかまれて強引に勧誘されるそうだし、スケベなポスターが『見て♪見て♪』と誘惑するっす。しかも観光ガイドは若い2人のフランス人女性っす…。蛇の生殺しっすー。

A.T.M近くにキャバレー発祥の地と言われてるらしい『ムーランルージュ』がオランダの風車をイメージさせるような巨大な風車のネオンをぐるぐる回していたっす。ここは女性でも見れるような綺麗なショーをやっているらしいっす。クレイジー何とか言ってたような気がするっすが、知っているっすか?

ムーランルージュってそんなに有名なんすか?

近所の喫茶店でトイレに行って飲み物を飲んだら、地下鉄に乗って奥さんの従姉妹を家の近くまで送ったっす。

帰りに駅の近くのパン屋で日本円にして30円位の2人分のフランスパンを買ったっす。

日本なら300円はするっすのに・・・。

包装紙は手で持つ部分だけに簡単に紙を巻くだけっす。

家に戻り夕食のフランスパンを食べて感動したっす。

昨日、バイキングレストランで食べたフランスパンの更に上をいく極上の味だったっす。

外側はポテトチップスを連想させるようなカリカリとクリスピーなのに内側はとろけるような柔らかさなんす。

理想のたこ焼きを連想させるこの食感にやられ、フランスがまた好きになってしまったっす。

また、イギリスとフランスで飲んだボジョレヌーボの違いにも驚いたっす。

フランスのボジョレの方がうまいんす。

フランスではボジョレは所得の低い飲兵衛の飲み物らしくて日本に次ぐ消費量らしいっす。

そおいえば、昔『おいしん坊』の第1話で『ワインと豆腐には旅をさせるな!』と言う台詞があったっすが、まさにそんな感じだったっすね。イギリスで飲んだボジョレは酸味が強くて…。とりあえずは酔えたっすが、あまりおいしくはなかったっす。

偉そうに言っても俺っちも日本ではほとんど飲んだ事は無かったし、実は赤ワインが嫌いだったっす。でも、本場の美味しい赤ワインを飲んでからは好きになってしまったっす。好きになるのも嫌いになるのも案外、簡単なんすねぇ…。

パリといえばルーヴル美術館っすよね。

友人の職場が近くなんでお昼を食べに行く約束してルーヴル近くを初めて一人で見て回ったっす。

そして、パリの歩行者信号がイギリスや日本と違う事を発見したっす。歩行者信号は通常は縦に赤と青が並んでいるのに、フランスは横なんす。しかも止まっている歩行者のシルエットがどう見ても威張って立っているような感じでヒーロー登場って感じにも見えるっす。


それから、公衆電話がオシャレなシースルーのガラス張りでセンスが良いなぁと思ってしまったっす。


ルーヴル近くは日本人観光客も多くて日本語で『ラーメン』と書いてある店もあったっすね。

そろそろ、お昼の時間になったんで友人の働く店へ行ったっす。

店内の壁には日本の有名人の色紙がずらりと並んでいたっす。

小室哲哉・しぶがき隊・沢口靖子・手塚治虫etc…。

しかし…、友人は何処にもいないんす。

彼はスタッフは全て日本人と言っていたっすが、ウェイトレスは中国人だし、作っている人はインド人っぽいんす。

とりあえず、ビーフカレー定食を注文したっす。どう言う訳か弁当箱にカレーが詰めてあって揚げ餃子が3個入っていたっす。まあまあの味で合格点だったっす。さっさと平らげると足早に店を出てもう一度、外の看板を見ると…。

同じ経営者で同じ看板で隣同士なのに彼の店は本店となっていたっす。

俺っちが入ったのはラーメン亭と小さく書いてあったっす。でも、俺っちはすでにお腹が一杯っす…。でも、義理を果たす為になるべく量の少ない物を注文する事にして意を決してその店に入ったっす。

友人はすぐに気付いてやってきたっす。「遅かったね。何処かを見て回ってたの?」と言われ、俺っちは気を使わせてはいけないと思って「わかりやすいのに迷ってしまったっす。」と言って一番、量の少なそうな刺身定食を注文したっす。出てきた刺身もご飯も日本のものと思えるくらい美味しくて驚いたっす。お腹が一杯なのに調子に乗ってアサヒビールと更に追加でトロ・サーモン・ヒラメの刺身を注文したっす。トロは日本で食べたものよりも臭みが無く数段美味しくて驚いたっす。理由は日本のマグロは冷凍物だけどフランスは生で入るからと言っていたっす。これだけ食べたのにハロッズの寿司屋よりも安くて驚いたっす。

3時以降だとルーヴルはかなり安くなるんで、3時までルーヴルにあるショップや郵便局で時間を潰したっす。しかも、毎月第一日曜日だと無料なんす。この日は信じられない位、人が多いそうっす。案内所には日本語のパンフレットも無料であるんで、ここでパンフレットをゲットしたっす。3時まではここの郵便局から友人にクリスマスカードを送ったっす。ルーヴルのスタンプが押されているんすが何人が気付くんすかねぇ…。

しかし、3時を過ぎると俺っちと同じ事を考えていた人々でチケット売り場は行列になっていたっす。やっとの思いで売り場にたどり着いたのにカードは使えないんす。仕方なく残り少ないギリギリのコインで支払ったっす。そうでもしないとやっとならんだのにキャッシュコーナーで引き出してもう一度並ばないといけないっすから・・・。

ルーブルに入って驚いたのは写真が撮り放題なんす。

本当はいけないんっすがもう言ってもきかない観光客だらけなんで諦めてるかもしれないっすね。その対策なのかは定かではないんすが、噂では本物そっくりの贋作が展示してあると聞いたことがあるっす。真実は各自で見て判断するしかないっすね。

それで、『モナリザの微笑み』フラッシュの嵐でなんかは芸能記者会見並の多くの人がフラッシュ撮影していたっす。


でも、ガラスのケースに入っているんでフラッシュ撮影すると反射してうまく写らないんすが皆、お構いなしだったっすね。唯一、フラッシュ撮影にピリピリしていたのは宝石の類っすね。何でも強い光は宝石に悪い影響を与えるようなんす。その為か薄暗い部屋で僅かな光で宝石や王冠がやっと見れる位だったっす。


今まで美術の教科書でしか見た事の無い有名な絵画の数々…。もっと小さいものだと思っていたっすが、俺っちの部屋よりも大きな絵画ばかりで迫力に圧倒されたっす。最大級の絵は横が10mで縦は8m位で絵画に描かれている人間と実物の人間の大きさが同じなんすよ!!


不思議とフランス絵画は意味も無く女性の胸がポロッと出たものが多いんす。何故かとフランス人のフラットメイトに帰ってから訪ねると彼は自信まんまんにBecause,beautiful!!」と一言!!俺っちは笑うしかなかったっすが、胸がポロッと出ているにも関わらずやらしさが感じられないから、彼が言った事は合っていると後で感心してしまったっす。

話を旅行当時にもう一度戻すっす。

彫刻に至っては人間の約2倍以上の大きさだたっすね。彫刻の面白いところは写真で紹介されているのは正面のいつも同じアングルなんすが、教科書では見れない横や後ろが見れることっすね。


有名な『ミロのヴィーナス』の後姿を皆は知っているっすか?布ですっぽりお尻も隠れていると思ったら…、何とハンケツ(お尻が半分の意味)が出ていたんす。他にも有名なスポーツメーカーのナイキのマークの元になったとされる『サモトラケのニケ』の横のアングルもGOODっす。


ルーヴルの改築工事で発見された地下の中世ルーヴルの壕もでかくて凄かったっす。

それから、ルーヴル入り口のガラス張りの巨大なピラミッドや地下入り口のガラス張りの逆さピラミッドのも滅茶苦茶ビューティフルだったっす。気がつくと俺っちはルーヴルだけで60枚も写真を撮影していたっす。


近代と大昔の美が結集したルーヴルに俺っちは惚れてしまったっす。

3時間も駆け足で回ったにもかかわらず3分の2しか見れなかったっす。途中迷路のようになっていて行けない部屋もあったっすからね。

約束の時間が近づいてきてしまったっす。今夜はガイド等で色々とお世話になった奥さんに恩返しで、まだ一度も行った事がないという旦那さんの店へ夕食を食べに出かけたっす。奥さんは白ワインしか飲めないんでシェアしたっす。すき焼きと茶碗蒸が大好物らしんでそれのセットを頼んだっす。サービスで牛肉は食べ放題でデザートまで付けてくれたっす。俺っちはフランスなのに日本とほとんど同じレベルの味なんで正直、この店に驚いたっす。それに、友人の奥さん(フランス人)を初めてみる店の人達の反応が面白かったっす。用も無いのに来ては「肉のお代わりはいかがですか?」とか「ワインはいかがでしょうか?」とか言っては彼女を見に来るっす。俺っちなんかは二の次っすよ。失礼こいちゃう人達っすよねぇ…。でも、日本人男性が綺麗なフランス人女性を奥さんに貰うとこんな感じになるのか…と勉強になったっす。彼は日本人男性で外国人女性に憧れている人達の希望の星っすね。日本人男性で異国の女性をゲットした方のお話待っているっす。

早いもので、もう最終日になってしまったっす。奥さんは働きに出ているんすが、友人は職場が休みなんで俺っちが帰るまで来てくれたっす。最初に行った場所はこれが『フランス庶民のレストラン』って感じの所っす。メニューはオールフランス語でウェイターもフランス語っす。当たり前っすよね。けど、俺っち一人では辛い場所っすね。まず、昼間っからフランスのビールっす。ドイツのビールよりは軽いかも知れないけどかなり濃い目のビールっす。お腹にずっしり来る感じで美味しかったっす。フランスのフルコースと言うと前菜・メイン・デザートを連想するっすが、普通は前菜・メインまたはメイン・デザートのどちらかの組み合わせが一般的らしいっす。メインのリブポークのローズマリーオーブン焼きとポテトとマッシュルームのガーリック炒めをフランスパンと食べたっす。美味かったっすが、何だかイギリスのサンデーディナーに似ているような気がしたっす。でも、フランスで食べたものは一度も外れが無くて驚いたっす。最後にフランスのデミカップに入った濃い目のコーヒーを飲んだっす。エスプレッソに近いけど何か違うような気がするっす。

友人はフランスに来て『つくづく日本人で良かった』と思うようになったと言っていたっす。

彼は2年間のフランス生活で本当に苦労したり、差別に近いものも受けてきて、苦労したんだなぁと思ったっす。

面白い事に彼の奥さんは長い事、日本に住んでいたので彼女の母親は『あぁ、あなたは日本に行って日本人になってしまったのねぇ』と嘆かれたそうっす。

彼女の母親がどうしてこのような事を言ったのかが、わからなくて残念っすが、人は環境や友人によって大きく左右される動物みたいっすね。

きっと、俺っちも日本に帰ったら変わったねぇ…って皆から言われるんすか…?

2日目に紀元前のバイキング時代のフランス料理を店で食べ、気に入ったニンニクソーセージを求めて『MONOPRIX』というテスコのようなスーパーに行ったっす。

右端のオレンジ色のソーセージが最高にうまいっす。

ここではとっても美味いサラミにワインが当たり前の様にたくさんあってどれにするか困ったっす。でも、フランスのお金を余らせても仕方が無いのでギリギリまで使ったっす。

買い物から戻ると丁度、良い時間になっていたっす。

そろそろ、ユーロスターの発着するパリの北駅Gare du Nord)に行かなくてはならないっす。楽しい事ほど早いもんすね。とってもなごりおしいっす。

友人と二人で地下鉄に乗りこみ、パリの北駅に着いたっす。しかし、ユーロスターの搭乗口がわからなくて友人は一生懸命探し回ってくれたっす。最後に改札口でいつまでも手を振ってくれていたっす。異国に住む日本人の知合いは同じ日本に住む友人ではなく同じ異国に住む仲間といったより強い連帯感のようなものを感じてしまったっす。彼がロンドンに来た時に一体どの位の事が自分できるのだろうかと考えてしまったっす。

さて、改札を抜けると基本的には外国なんすよね。ロンドンのウォータールーに比べるとこちらの方が少し良かったっすね。だってお酒を売っている店があったっす。でも、値段的にはMONOPRIXというスーパーより少し安い程度で本当にデューティーフリー?と思ってしまったっす。そういえば、去年の11月にシンガポール経由でイギリスから帰ったときヒースローよりシンガポールの方がかなりお酒が安かったっすね。国よって価格設定が自由なんすね。イギリスは何でも高いというイメージが海外に出るとより強く感じてしまうっすね。


帰りのユーロスターは夜なのでほとんど景色は見えなかったっす。当たり前なんすが売店ではフランもポンドも使えたっす。俺っちは残り少ないフランでベーコンレタストマトサンドとボルビックを買ったっす。でもこれで40フラン(約4ポンド)は高いっすよねぇ。駅で買っておけば良かった少し後悔したっす。

ウォータールーに着くと入国審査があったっす。ユーロ圏内の人達はほとんどフリーパス状態で並ばなくても良かったっす。しかし、それ以外の俺っち達は行列だったっす。でも、ヒースローの入国審査に比べたらメチャメチャ緩くて荷物の事も何にも聞かないしチェックもなしで「あなたは学生ですか?」「ハイっす!」とこれだけで終ったっす。短過ぎて笑ってしまいそうになったっす。こんな事ならワインやタバコをたくさん買ってくれば良かったと少し後悔したっす。

でも、フランスに行かなかったら、永久にわからなかったフランス人の素顔が少し見れたような気がするっす。

果たして彼らが『愛すべき阪神ファン』に近いかどうかは別として、ロンドン以外にも良い国はたくさんあるし、他の国に行くことで改めて日本の良さもわかるんだなぁとつくづく思ったっす。時間と暇があったらロンドンを隅々まで回ったり、多くの国を見て歩きたいと思ったっす。そして最終的に俺っちの夢である永住先を決めたいし永住権も取りたいと思ったっす。

でも、もしかすると幸せの青い鳥のように、長く自分の住んでいたすぐ近くに幸せや永住先もあるような気がしたっす。

だから、日本かもしれないっすね(笑)

今回は2000年の夏に義理の弟の実家があるメリーポートに行った時の話っす。


メリーポートは対岸にスコットランドが見え、かろうじてスコットランドじゃないぞって感じで、境界線に近い微妙な位置の港町っす。


ロンドンからパリまでユーロスターで3時間なのにロンドンからメリーポートは5時間以上もかかってしまったっす。また、ロンドン以外のイギリスは初めてだったっす。しかも、ブリティシュ・レールが民間企業に分割して売られてみたいで俺っちの乗った列車は『バージン』って思いっきり書いてあったっす。

余談なんすがVirgin』は筆記体で崩して書いてあるんで…俺っちはこの旅行で妹に間違いを指摘されるまで『Ningin(ニンジン)』と思っていたっす。「トテナムコートロードの『ニンジンメガストア』はレコードが売っていたから驚いたっす。日本では売ってないっすからね…。」って言っても少し変な顔をされたっすが会話は修正されないまま流れていたっす。

俺っちの事をお馬鹿だと思う前に今度じっくり、見て欲しいっす。

『VがN、rがn』見えないことも無いっすから…。

でも、やっぱ、俺っちってお馬鹿かも…。

俺っちなんか思いこみが激しいんで日本びいきの企業がシャレで付けたと真剣に思っていたっす…。

さて、話を元に戻すっす。


俺っちにとって生まれて初めてイギリス人の親戚に会うんで緊張しまくっていたっす。

日本の親戚のように厳格な家庭だったら、イスの上で正座っすか…?

そんな、お間抜けな事を考えているうちにロンドンのユーストンからイギリスの北部のカーレイルに着いてしまったっす。

カーレイルはロンドンのゾーン5にあるHarrow(ハロー)に似ていて結構オシャレな町っす。

巨大なショッピングセンターや映画館が一つのエリアに納まっていてとっても便利っす。

カーレイルからはディーゼルで走る電車に乗り換え1時間ばかりするとやっとメリーポートに到着っす。


駅は予想通り無人駅だったっす。もちろん単線なんで良く見ないで乗ると反対方向に行ってしまうっすからね。

駅から電話すると義理の弟の母親が車で迎えに来てくれたっす。

久しぶりに会う我が子を抱きしめ、お母さんは目がウルウルしていたっす。

親子の愛は世界共通なんすね(ToT)

最初に義理の弟の母と父の住む家にお邪魔して挨拶っす。

How do you do ?」だったのかNice to meet you」だったのか緊張していたんでどっちを言ったのか全く覚えてないっす。

義理の母親はとっても愛想が良かったのに、義理の父親は軽くジロっと見ただけで日本の親父のようで無愛想だったっす。

でも、孫が近くにいると二人ともとろけるような笑顔で『うちの孫が世界一』って感じだったっす。

この赤ちゃん本当に可愛くて映画『キャスパー』にそっくりだと思ったっす。


俺っち、調子に乗って写真を撮影しまくったっす。やっぱ、赤ちゃんと動物は反則技に近い可愛さっすねぇ…。

この赤ちゃんのお陰で、無愛想な義理の父親とも次第に打ち解けて楽しく過ごせたっす。

俺っち達用に別にフラットを臨時で用意してくれたんで、その後はそちらに行ったっす。

俺っちは夜食用にビールとつまみを買いに行ったっす。

近所の子供も店の人もイギリス人以外の外国人を見るのは本当に珍しいらしく、ジロジロ見られたっす。

あんまりジロジロ見るんでボディビルダーが良くやるポーズをしたら大喜びしていたっす。

さて、カード社会イギリスはどうやらロンドンだけみたいで、カードで支払おうとすると滅多にないことらしくて通常の何倍もの時間がかかってしまうっす。カードリーダーなんて機械は無く、カードの上にカーボン付きの紙を置いて機械的に複写するんす。日本でも最近見なくなった大昔の代物だったっす。だから、田舎では現金の方が良いっす。

俺っちは定番のギネスビールとツナ缶とディッパーを買ったっす。

日本のツナ缶に比べると、イギリスのツナ缶は匂いが強くてうまくないと思ったことはないっすか?

表示を見ると小さく『スキップジャック』って書いてあるんす。まさか、飛魚っすか?でも、マグロではないっすね。

スキップジャック(かつおの事)なのに何でツナ缶なんすか?

反則っす!サギっす!何で誰も文句言わないんすか?

それはそーと、やっぱ田舎はやる事が無い!?…ので子どもが沢山の家庭が多いっす。

早くから結婚する人が多くて、あのキャスパーに似た赤ちゃんから見たら、グレート・グレート・グレート・グランド・マザー(ひぃ・ひぃ・ひぃお婆さま)に当たる人に会いにいったっす。81歳の若さ!?でグレート・グレート・グレート・グランド・マザーなんすよね。いかに田舎に早婚が多いか、わかったような気がしたっす。日本のおばあちゃんは皆、腰が曲がっているのに背筋がピンとしていて驚いたっす。

一挙に顔と髪の毛と目の色の違う親戚をたくさん紹介されてとっても不思議な感じでアメージングだったっす。

でも、日本に比べたら割とフランクだったりフレンドリーだったりして、最初に比べるとかなり慣れたっす。

イギリスの家庭料理はまずいと思っている人が多いと思うっすが、ここで出された料理はおいしかったっす。特にサンデーランチと呼ばれるヘビーランチは最高に美味しくてボリュームたっぷりだったっす。でも、イギリス料理が何故、一枚のお皿に全てを載せるのかなんとなくわかったような気がしたっす。家族全員が集まる、居間で食事するんすが、テーブルを使わないんすよね。膝の上にお皿を載せて食べるから、皿が2枚あったら食べ難いんす。イギリスの一般大衆はこのスタイルが多いらしいみたいっす。

イギリスでも中流から上流階級になるとテーブルを使うらしく、階級ごとにテーブルマナーは違うらしいっす。

でも、激甘のチョコレートは全階級で共通で食後にチョコさえ与えておけば大人から子供まで大喜びの不思議な国民っす。

それなのに、日本よりも虫歯人口が少ないのは不思議っすね。

しかも、歯医者だけは無料じゃないんすからね。

さて、このメリーポートは丘の上から見た海までの景色は最高で、白い建物だったら間違い無くギリシアの港町を連想すると思うっす。丘の上から段々畑のように同じ高さの家が順番に連なっていてとっても綺麗なんすよね。


丘の上には広大な牧場があって、羊や牛や馬が放牧されているっす。こちらは北海道の牧場を連想してしまうくらいに本当にどこまでも牧草地が続いているんす。とってもいい加減な囲いなので赤い服を着て行くと危険らしいのでやめた方が無難っす。


最後に港町で夏にもかかわらず物凄い風が連続で吹いているので大きな3枚プロペラの風力発電があるっす。きっと風の力を計算して早く回り過ぎないようにしているんで、オランダの風車くらいのスピードっすね。風力発電のプロペラなんで真っ白なんすが、ドンキホーテのように素晴らしい想像力があれば巨人に見えたり、風車に見えないこともないのでそう言う事にしとくっす…。


メリーポートはギリシアのような町並みと北海道のような広大な牧場とオランダの風車ようなとっても不思議なミスマッチがとても自然にマッチした町っす。パリにはなかった自然がふんだんにあって、当たり前のようにイギリス人しかいないくて、英語しか通じない日本の何処かの田舎にいるような錯覚さえ感じたっす。

とっても不思議で楽しいメリーポートの5日間だったっす。

理由はわからないっすが俺っちは良く物乞いに声をかけられるっす。

初めてロンドンに来た時は子連れのジプシーだったっす。

英語らしき下手な文字で何か書いてある紙を手に持って見せながら、絶妙のコンビネーションで小さな子供が俺っちの袖を引っ張るんす。

親よりも子供の方が迫真の演技で目をウルウルさせて凄かったっす。

「お兄ちゃん!無視!無視!」そう言われて可哀想っすけど、相手をしなかったっす。噂では彼等の多くは難民で英国から生活補助の援助を受け、エレベーター付きの公団住宅に住み、小遣いを稼ぐ為に子役をレンタルで借りて効率的に稼いでいるらしいんす。それが本当なら日本の偽募金よりも悪どくて恐ろしい人っすね。


次は夜中に「エクスキューズ・ミー・サー」 と走りながら来る黒人の物乞いだったっす。

彼は「ワン・パン・プリーズ」って何回も言うっす。

俺っちはちょっと意地悪して「ワン・パイント。チアーズ!」って言って、ビール飲むゼスチャーをしたっす。

すると彼はちょっと怒った目をして首を横に振りながらポケットから1ポンドコインを見せ『これだ!!』と指差たっす。

お金持っているのに物乞いする根性は脱帽ものっすがちょっと腹が立って来たっす。

俺っちはクレジットカードを見せて「オンリー・クレジットカード」って言うと彼はあきらめて寂しそうにトボトボと反対方向に歩いて行ったっす。俺っちはこの方法はとっさの閃きにしては使えると思いメモしたっす。

しかし、ピカデリーの募金攻撃には参ったっす。地下鉄の出口でいきなりとても小さなドライフラワーの雑草を俺っちの胸ポケットにねじ込んで「恵まれない子供たちが病院に行けるようにお金を集めいる」って言うので1ポンドあげたっす。

すると、これでは足らないとおばさんが言った瞬間に仲間らしき人が彼女に無言で10ポンド札を渡したっす。

おばさんは「これぐらいが相場だって自信まんまん」に言ったっす。くーこいつは罠にハマったーしまったっすー。

こうなったら、俺っちもおばさんに負けない演技で乗り切るしかないっすー。

おれっちこの時は小銭入れの方を見せて可哀想そうな顔をして目をウルウルさせながら「これだけしか」ないと言ったっす。

彼女は「それならあと1ポンドだけ」と人差し指を立てて言ったっす。

俺っちは心の中で中指を立てながらおばさんに小銭の1ポンドを渡すと悪魔のような天使の笑顔で「Have a nice day!」と言ってくれたっす。

この時ちょうどレント払うためにたくさん持っていたのでお札のほうを調べられないかちょっとドキドキしたっす。帰宅してから、フラットメイトはアドバイスしてくれたっす。日本語で大声でいいから「あなた達は本来やってはいけない事をして人を騙しているだけ、本当に最低ね!!」って怒鳴ってやればいいのよって教えてくれたっす。なるほど強い信念を持ってきっぱりと断ればいいんすね。

でも、弱気な俺っちが強気で断るなんて事が本当に出来るか自信無いっす…。


それからしばらくして、遂に究極の物乞いにヴィクトリア駅近くでアタックされたっす。

いきなり20歳前後の女の子が大声で泣きわめき俺っちの袖を掴んで離さないっす。

通行人は俺っちが彼女を泣かしているように見えていたと思うっす。

例によって英語がほとんど聞き取れない俺っちの為に彼女はペンで紙に書いてくれたっす。

そして、彼女はゼスチャーを交えながら、彼に殴られてお金も盗られたので家に帰れない。だから、チケットを買うお金がないから、お金を貸して欲しいと言うっす。また後日俺っちの口座に振り込むから銀行口座と住所と名前や電話番号を教えて欲しいと言うっす。

彼女の住所を聞くとアウト・オブ・ロンドンで遠いとしか言わなかったっす。

この時点では半信半疑だったんすがもし、本当ならお金ではなく切符を買ってあげてもいいと思ったっす。しかし、もちろん銀行口座と住所と名前や電話番号は教えてないっすよ。

ところが、How much do you need ?(いくら欲しんすか?)」と聞いても答えないのでI have no money.I have only card. (俺っちはお金ないっす。カードしか持っていないっすよ。)」と答えたっす。

しかし、これでは終わらなかったっす。袖を引っ張られながら連れていかれたのがA.T.M.の前だったっす。

しかも、まったく迷わず、人にも聞かずにあっという間に着いたっす。何となくおかしいっす・・・。

普通ならここであきらめる所かもしれないっすが頭にきたっすから、英語の勉強をすることに決めたっす。

俺っちは再びHow much do you need ?(いくら欲しんすか?)」と更に彼女に聞いたっす。

彼女は「金額は自分で入れるのでそこまで操作して欲しい」と言っているようっす。

これは危険といくらお馬鹿な俺っちでも思ったっす。

妹に電話通訳してもらうから少し待って欲しいと言ってすぐそばの電話ボックスに行ったっす。

そこにはスリか置き引きらしい二人組みの怪しい男性が俺っちの方に寄って来たっす。

急に彼女は汚らしい言葉で二人に罵っていたっす。

まるで自分の獲物を横取りするなと言っているように聞こえたっす。

フリーホンで電話しようとしているのに電話ボックスの中に彼女は入って来たっす。

パスワードを見られたら困るので出るように言うと彼女は嘘泣きしながらあと、5分で列車が出てしまうと大声で泣き出したっす。

さすがの俺っちも頭にきて正直にI can't believe you !(君の話は信じられないっす。)」と言ったっす。

そして更に俺っちはWhich hit ?(どこを殴られたっすか?)」と聞いたっす。

彼女は上着をめくり引っ掻いたような跡を見せたっす。

俺っちは単語だらけのブロークンイングリッシュでI can't believe you ! If you say true then let's together police office !(俺っちは君が信じられないっす。もし君の言うことが本当なら一緒に警察へ行くっす!)」と言ったっす。

すると、彼女は豹変して電話ボックスを蹴ってF**K」と言い残して行ってヴィクトリア駅の方へ行ってしまったっす。

トータル30分くらいのやり取りだったっす。

5分後に地下鉄のヴィクトリア駅の出入口で違う観光客相手に同じ手口で涙をこぼしながら、彼女はまたやっていたっす。

正真正銘の女優顔負けの強烈な物乞いだったっす。

英会話学校にその時のメモを持って行って彼女の書いた紙を先生に見せたっす。

My Dom (Aine) hit me he room my monue.

Can you help me with soon monye so I can get home.

Dover

Priore

とっても、怪しい英語っすが、彼女の書いたスペルそのままっす。

お金のスペルが違うっすね。最初のmonueuは多分yのつもりで書いたと思うっすが、それでもyeは逆っすね。

この話で授業が15分、物乞いや仕事をしない人たちの話になって潰れてしまったっす。

話題に飢えている先生はドキュメンタリーと喜んでくれたっすが、どこの英会話学校も同じなんすか?

今でも物乞いに話しかけらるっすが彼女を越える人には逢っていないっす。

もしかすると物乞いは立派なエンターテイメントかもしれないっす。

いつか俺っちも路頭に迷ったらピカデリーで日本人の観光客相手に涙を流すか日本の歌を大声で歌うかもしれないっす。

皆さんはどうやって断っているんすか?

道を尋ねているのかお金の要求をしているのかが、なかなか、わからない俺っちは今日も町のどこかで物乞いとコミュニケーションしているっす。

そう言えば逆のケースの「物乞いアクター」まで出現し女性達も被害に遭っているらしい情報も聞いているっす。男性も女性も物乞いは物乞いっす。きっぱりとした態度を取らないと永遠に付きまとわれるみたいっすね。そういえば、俺っちは日本でも宗教や募金の人に良く声をかけられていたような気がするっす。どっから見ても俺っちってスキだらけなんすか?

それじゃ、さらばっす。

2000年の春頃のお話っす♪


俺っち、歯に大きな穴が空いて肉とかが食べられなくなったっす。

早速、俺っちの近所で『早いし安い』と吉野家のような評判の歯医者に行ったっす。

受付のおばさんは白人女性なのに白いヒゲが生えていたっす。

こっちの人は全然、気にしなさすぎっす。恐いっす。

下手な英語で一生懸命に話してたら「通訳者を連れてきなさい」って言われ歯医者のパンフレットを渡され門前払いされったっすー。

悔しくて、痛くて、辛かったっすー。

妹に電話予約を入れてもらい、やっとの思いで1週間後に妹と行ったっす。

妹も歯の治療を受けるので別々の診察室に入って行ったっす。

俺っちの先生はイタリア人っぽい胸毛ボウボウの容姿っすが酔っ払っているように陽気だったっす。

床屋ともドクターとも言える白衣に身を包み、怯える俺っちを楽しそうに見つめる目が悪魔のようでちょっと恐かったっす。

助手はとってもビューティフルなラテン系の女性で日本風に言えば看護婦さんになるんすかねぇ…?

この悪魔先生と天使の助手に囲まれ治療は始まったっす。

先生のナマリある英語で何か言っていたっすが、良くわかんなかったっすから適当にYES」って答えていたっす。

そしたら、いきなり死角から3本くらい目にも止まらぬ早業で歯ぐきに注射されてしまったっす。

あまりの早さに痛みを感じる暇もなかったっす。

次に治療室を出てレントゲンとって席に戻ったら麻酔が効いてきて口元が痙攣していたっす。

歯を削るドリルがグリグリ頭蓋骨に響いて削岩機で頭に穴あけられているようで恐かったっす。

よっぽど、ひどかったらしくかなり時間がかかったっす。

恐くて目を閉じていたら「ワイドオープン」って何回も言われたっす。

「目をあけろって」ことかと思っていたら「口を開けろ」だったっす。

俺っちがあんまりお馬鹿なのでもう少しで医者にサジ投げ出される所だったすが、ギリギリセーフだったっす。

やっと終わったと思ったらスペシャルサービスで、頼んでないのに全部の歯の歯石を取ってくれったっす。血が鬼のように吹き出て3時間血の味が消えなかったっす。

うがいをすると麻酔の効いた所からうがいの水が漏れてい情けなかったっす。

天使のような助手にも笑われてしまったっす。ショックっすーー。

最後に「データベース・プリーズ」って言うのでパソコンの話かと思ったっす。

「プロバイダ」とか「インターネット」とか色々言っていたら笑わうんす。失礼っすよね。

しかし、何回もゆっくり言ってもらってやっとわかったっす。

「データ・オブ・バース」つまり生年月日を聞かれていた事にやっと気付いたっす。

俺っち、本気で恥ずかしかったっす。

恥ずかしさと焦りであわてて昭和の年号を言ってしまったっす。

先生は「君は嘘つきだー」って笑っていたっす。

「オー・マイ・ゴー!ミス・テーク!!」恥の輪島塗りしてしまったっす。

実際の年齢より25歳も上の年齢で申告してしまったっす。

気を取りなおして昭和の年号に25を足して(つまりさっきよりも25歳若り)、やっと西暦に修正し本当の生年月日を伝える事に成功したっす。「フー」緊張したっす。

やっと治療が終わって処方箋書いてくれたので、それを持って妹とスーパー・ドラッグって名前の薬局に行ったっす。

その薬を飲んだら今度は強力すぎて下痢になったっす。

しかし、飲まないと痛くて我慢できないっす。トイレも我慢できないっす。本当に困ったっす。

sevensisterroad Seven Sisters通り沿いにこの歯医者とスーパードラッグがあるっす。

治療にかかった費用は1回目が£70で2回目が£42だったっす。

ちょっと高いけど日本より早いし無保険すから少し安く感じたっす。

でも、治療は乱暴でしかも副作用の強い薬をくれるので、できればもう、行きたくないっす。

恥もかきたくないっす。

俺っちは失敗の星の下に生まれたようっす。仕方ないっすね。

でも、おかげで今は好きな物が食べられるっす。

みんなの失敗談を聞きたいっす。

このままでは俺っちが、お馬鹿のワーストワンなってしまうっす。

愚痴って悪かったっす。

それじゃ、さらばっす。