『真性多血症』という難病があります。

 

病名から『血液』の病気だろうということは想像できますが、どんな病気なのか全く見当がつきません。

 

 

調べると「骨髄増殖性腫瘍の一種で、骨髄中の造血細胞の異常によって全種類の血球が過剰生産される病気です」とあります。

 

また、辞書には『真性』とは「 生まれながらの性質で、天性と同義」で、特に 医学では、「疑う余地なくその病気であること」とあります。

 

医師や医学関係者なら、『真性多血症』という病気を知らなかったとしてもどんな病気か見当がつくのかもしれません。

しかし、一般人が病名を聞いただけではどんな病気か全くわからないような病名を使う理由は何なんでしょうね。

 

 

例えば、『血球過剰生産症』じゃいけないのでしょうか。

病名は「名は体を表す」を旨として命名していただきたいものです。

 

 

ところで、日常会話から全く乖離した言葉を用いるのが得意な業界として法曹界があります。

彼らも医者と同じく人の一生に関わる職業なので、厳密な言葉で表現する必要があるでしょうね。

 

 

例えば、『電磁的記録不正作出』などという言葉は厳密なのかもしれませんが、これだけ聞いて何のことか実体を把握できる人はどれだけいるでしょう。『偽造カード』でいけないのでしょうか。

 

偽造紙幣は『不正印刷作出紙幣』などとは言わず、『ニセ札』という庶民的で簡明な言葉で通用しています。ドキュメントして記録する場合もこれでよいのではないでしょうか。

 

 

どうしても難しい言葉を使いたい人は、注釈として

本文中の『偽造カード』とは正しくは『電磁的記録不正作出』のことである

という用語解説を載せればよいのではないでしょうか。