会社組織は、大きく会社の運営を担う経営者と実動部隊の労働者とに分けることができます。

 

「社員は家族です」とか、「愛社精神」とか労使双方から湧き上がる美しい言葉もあり、それはそれで悪いことではありません。

 

しかし、『経営者』は『使用者』とも呼ばれ、両者の力関係は平等でありませんので、弱い立場の労働者の権利を守るために労働組合が設立されるようになりました。

つまり、労働組合設立の動機は、弱い立場の労働者が一致団結することによって、経営者側と対等な立場で交渉できるようにし、労働者の権利を守るためでした。

 

 

しかし、経営者(使用者、雇傭者)側から経済的援助を受けて丸抱え的に庇護されたり、組合幹部が買収されたりして、組合の運営や人事が経営者側に支配されるような労働組合も出現しました。

 

このように経営者が実権を握っている労働組合を御用組合』と呼びます。

御用組合の別名はカンパニー・ユニオンcompany unionあるいはyellow unionです

 

御用組合は経営者の意向に従う自主性のない組合ですから、労働者ではなくて経営者の権利や利益を守る組合とも言えるでしょう

 

 

御用組合はILO(国際労働機関)98号条約に違反するそうです。

 

https://www.ilo.org/tokyo/standards/list-of-conventions/WCMS_239081/lang--ja/index.htm