テレビドラマの定番の1つに『事件モノ』と言われる法曹界(弁護士、裁判官、検察官、警察官など)に関わるドラマがあります。
日本の刑事裁判の有罪率は99.9%と言われています。
これは検察が起訴した刑事事件のうち、ほぼ100%に近い99.9%が有罪判決を受けるということで、起訴されたらもう有罪はほぼ確定ということです。
ただし、この『99.9%』という数値は象徴的な数値であって、実際には2021年の司法統計年報によれば、第1審における有罪率は約96.3%だそうです。
『99.9%』が真実か象徴かはともかくとして、私が視聴した『99.9%』がキーワードとして現れたテレビドラマは
■ 99.9-刑事専門弁護士- (TBS 2016~)
■ イチケイのカラス (フジテレビ 2021~)
■ アンチヒーロー (フジテレビ 2024~)
の3つです。
この種のドラマは「有罪とされた99.9%は本当に妥当なのか、99.9%の中に冤罪は無いのか」という視点で描かれているものが多いのですが、アンチヒーローは、かなり異色です。
有罪として処理された99.9%の容疑者の見逃された「無罪の証拠」を探し出すだけでなく、99.9%という成績を維持することに拘って、検察に都合の良い証拠のみを提出したり、捏造までする「検察と戦う弁護士」という視点で描かれていて面白いと思います。
ただ、違法ギリギリの手段で証拠集めする姿は「危ないデカ」よいも危ない「危ない弁護士」かも。