「その人以上に優れた人はいない」、「その人を凌駕する人はいない」という意味で、しばしば耳にする言葉です。


たとえば、「釣り名人はたくさん居るけれど、この川のイワナ釣りで俺の右に出るやつはいない」などと使います。


なぜ『右』なのかというと、またぞろ中国ですが、漢の時代の制度で、『左』に対して『右』を上位としたためと言われています。


たとえば抜擢人事などで、部長候補ナンバーワンを「あいつは部長候補の最右翼だ」とか、逆に降格人事の『左遷』という言葉はそこから生まれたと言われています。


しかし、右・左は当のご本人達が立つ位置と、それを見る聴衆とでは位置関係が逆なので、次第に混乱して唐の時代には『右』よりも『左』を上位とするように逆転してしまったそうです。


日本では遣唐使の情報から、左大臣を右大臣よりも上位とする考え方が導入され、しかも右大臣は左大臣の補佐役という地位になり下がってしまったそうです。


でも最右翼』だとか、『左遷』などという言葉はしっかり残っているんですよね。おもしろいですね。

 

 

最右翼』は漢の時代の語ではありませんが、旧軍関係の学校で成績順に「右から並ぶ」という考え方の基になったそうです。

 

蛇足ですが、ホモサピエンスの90%は右利きで、左利きは10%だそうです。