近年、調味料の著しい発達により、料理は調理の過程で如何に味付けするかに力点が置かれ、その結果として、不味い素材であっても美味しくいただけるようになったと思います。


食事は栄養があって美味しいことが一番ですから、私たちにとってそれで何の不都合もありませんが、でもやはりSDG’sに向けてその上を目指したい気がしています。


「素材の味を活かす味付け」という言葉もありますが、

「老舗から伝統のお店の味」、「先代から受け継がれたお店の味」とか「味がしっかりしみている」などは味付けの妙に対する褒め言葉であって、素材に対する褒め言葉ではありません。


極論すれば、『料理とは調味料を駆使して素材の味を誤魔化す技術』なってしまったとは言えないでしょうか。


コンポストを作るとき、調理前の食材屑だけで作ると良くできますが、食事の食べ残しが入ると良くできません。理由は多すぎる油と塩のせいと言われています。


料理は、良い風味の食材のその味を活かして食事の形態を整えるものであってほしいと思っています。