まず注目すべき清掃法は、【175】の中で述べた「B.圧空や圧水で剥ぎ取る」という清掃法です。掃除用具は『高圧洗浄機』などの名前で売られています。


『雑巾がけ』などの拭き掃除で、除去可能な「こびり付いた汚れ」は水に溶けるか水に分散する汚れのみです。中性洗剤や重曹などの溶剤を併用すれば洗浄能力は向上します。



また、拭き掃除の回数を増やせば汚れは目立たなくなりますが、原理的に拭き取り作用には限界がありますので、結局は「汚れを薄めて広げる」ことになります。




一方、『圧水で剥ぎ取る方式』は高い洗浄能力を誇ります。洗浄の原理は、こびり付いた汚れを圧水の圧力で機械的に剥ぎ取るのです。



機械的に剥ぎ取る方式として、かつては『タワシ』や『デッキブラシ』などが使われましたが、『高圧洗浄機』の方が格段に軽作業で、見た目にもエレガントでスマートです。



高圧洗浄は特にビルの外壁、橋桁、野外の石像、石畳など、長年頑固にこびり付いた埃や黒カビの除去に適しています。



特に、「高温の圧水で汚れを溶かしながらはね飛ばす方法」は、頑固にこびり付 いた汚れを除去する最強最高の洗浄方法で、『圧水』の圧力と高温で強引に汚れを剥がすと同時に、高温の作用で殺菌も行います。

しかし、圧水の温度にもより ますが、火傷対策の防具が必要になる場合もあります。



『高圧洗浄機』を使用する場合には、飛び散った汚れを回収しなければ、周辺は汚れます。

汚れを回収できない場合には、寺社仏閣の『すす払い』のように、周囲を汚しても構わない状況で作業すべきでしょう。

 


もう一つ注目すべき清掃法は、UVランプを併用した電気掃除機です。


 

従来から類似の掃除機は有りましたが、小型軽量で片手で操作できる掃除機が開発されたことから爆発的に売れているようです。


構造的には、吸い込み口の近傍にUVランプを備えたハンディタイプの電気掃除機です。


布団やカーペットなどの埃やダニなどを叩き出して吸い込む際にUVで殺菌し、排気ガス中の生菌を減らすというコンセプトで、開発されました。