ベンチャー弁護士の挑戦ブログ

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ベンチャーローヤー!
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法曹に対する人気が低迷し、数多くの法科大学院が閉鎖されています。

その中の理由として、司法修習生による給費制が廃止され、借金を抱えないと
法曹になれないといった経済的理由が言われています。また、法曹が増加する一方で、
法曹需要が比例して伸びていないことにより、かつてのような将来が安泰するような
職業でないことが挙げられています。

このような社会的事実は、現在の後輩弁護士、そして司法修習生の生の声を聴き、
嘘偽りのない事実であると思います。

法制度、そして給費制については、国の財源や全体の制度とのバランスもあり、
一局面から何らかの判断を下すほど全体知識が足りていないので、制度に関して
何らかの言及をすることは致しません。

ただ、このような状況の中でも、やはり法曹という職業は素晴らしいと感じています。

社会に出て何らかの価値提供を行い、社会に参加することになります。
自分にない価値を他者からいただき、その相互の価値提供によって社会は成り立っています。

私は、法律を通して、社会に参加いたしました。
法律事務所や企業、また困っている個人や少年事件のような案件にも携わりました。
現在は、シンガポール外国法弁護士として活動しています。

いずれも私が法律が学び、そして自分を育ててくれた法律を駆使して、
社会に価値提供しています。どんな法曹もそうであると思います。

このような価値提供は、何も法曹だけに限りません。
どんな社会人も社会参加し、素晴らしい社会人人生を歩んでいます。
素晴らしいだけの人生ではありませんが、それを含めて人生です。
法曹であっても、他の職種であろうと同様です。

ただ、法律を扱う職業は、誰かの人生への影響度が高い職業であるといえます。
これは個人の案件であっても、企業の案件であってもそうです。
何らかの決定が、その後の企業運命を左右するほどの影響を及ぼす可能性があります。
そのようなとき、法曹は必要とされます。

私自身も奥歯が何本もかけてしまう程、プレッシャーに負けてしまったこともあります。
ただ、そんな大きな仕事を経験できる素晴らしい職業であるとも感じています。
クライアントの皆様や、同僚、他の弁護士の方々、他の職種の方との交流も、
全てこのような大きな影響力のある法曹であるからこそ出会えた方々です。

どんな金銭的価値にも代替できない、素晴らしい財産です。

以前から比べて、法曹になれば一生経済的に安定できる職種ではなくなりました。
法曹になるまでにお金がかかる職業でもあります。

ただ、このような事情を考慮してもなお、余りある素晴らしい職業であると感じます。
私自身も、上場企業の企業内弁護士をさせていただき、その後法律事務所に移り、
シンガポールで挑戦させていただく機会に恵まれています。
苦しくも、やりがいのある職業だと感じています。

ただ、誰でもできる職業でないことも痛感しています。
やはり優秀な人材がなるからこそ、社会的なインフラとして法律に関わる
プロフェッショナル性が担保されるのだと思います。資格自体が素晴らしいのではなく、
優秀な人材がこの職業の担い手となって、初めてインフラとして機能するのだと思います。

なので、やはり自分としては優秀な学生が目指していただけるような
魅力ある職業であることを伝えていきたいですし、そのことを願い、
今このようなブログを書いています。

自分でできることは限られていますが、自分自身魅力ある人格を形成し、研鑽を積み、
そしてこの職業の素晴らしさを学生の皆様に伝える役割を個人としては担っていきたいです。