
牡蠣を食べ過ぎるとどうなるか?
アタルとかクダルとかゲロルじゃなくて。
答え:
牡蠣の霊に憑依されます。
ちょっとしたトリップ。
かなりグロッキー。
期間限定の「牡蠣食べ放題90分」へ行ってきた。
牡蠣ラヴァーのAちゃんが、一度は満席で断られたにもかかわらず
「○○TVなめとんのかゴラァ!」とすごんでゲットした予約だ。
(さすが敏腕女プロデューサー!)
メンバーは、そのAちゃん。
そして、焼き牡蠣のために佐賀まで日本縦断旅しちゃうくらいの牡蠣狂、O君。
さらに、牡蠣にあたって死に目にあった母に禁じられていた反動で、
牡蠣への異常な執着を持つわたし。
「生牡蠣プレートで~す!」
運ばれてきた大迫力の18個の牡蠣に
「ヒヤッホーーーッ!!」
「イェーーーイ!」
「キターーーッッ!」
両手振り上げ、何のライブだよってぐらいテンション直角急上昇の3人。
「グォォ、ぅんめ~!」
期待していなかっただけに、珠玉の岩手産牡蠣に大興奮。
そりゃもう、プリッとジュルルっと、筆舌尽くしがたい旨さ。
「塩くださ~い」「ポン酢くださ~い」
わがまま放題で獣さながらにたいらげ、
牡蠣フライにも悶絶しつつ
「おかわりくださ~い!」
×3回。
と、4回目に現れたプレートを前に、表情が曇る3人。
「なんかさ、後頭部のあたりが重くなってきた…」
「あ、わたしもなの!ひんやりと重~い感じ…」
「肩もだよ…何かに乗っかかられてるような…」
「げっ!牡蠣の霊!?」
「あ、タウリンの過剰摂取による症状かも!」
O君がiPhoneでさっそく検索。
「肝機能を助け、消化作用、あ、肌にもいいらしい…って、いいことしか書いてないし」
「ほらやっぱ、牡蠣ってソウルフルな食べ物だし、殻からしてかなり主張してるし、
暴食されて牡蠣の魂が怒ってるんじゃない…?」
「ちょっと!!意味不明なたわごと言ってないで食べるのよ!
残しちゃ、それこそ祟られるわよ!」
「う、うん、わたし食べる!」
「牡蠣の神様、ごめんなさい!」
運動部の激練のように牡蠣を押し込み続ける3人。
諸々の理由でノンアルコールにもかかわらず、顔が紅潮し、意識も酩酊。
気がいいAちゃんは、完全にイっちゃった目つきで
「でもさ、これいい経験だよねっ」と意味をなさないフォロー。
O君は、あり得ん!と却下していたはずのザーサイたれとケチャップたれの
ミックスで白目をむきながら流し込み始める始末。
無事完食し意識朦朧としていると、店員さんから
「おいしそうに食べていただきありがとうございました!
僕の知る限り、最高記録ですよ!」
さわやかな笑顔がまぶしすぎる。
後頭部に冷たく鈍い重さを抱えながら店を後にし、そのまま解散。
なにやら切羽詰まった表情で去っていく2人を見送る。
どうか電車で詰め込んだ生牡蠣30個をぶちまけないように、と願いながら。
帰路、別の友人からメール。
「ねえ、近々牡蠣ぞうすい食べに行こうよ!」
ぐぇっ、牡蠣の呪いか…
翌日、O君からメール。
「昨日はおいしかったですねー。体調も良好です。むしろ今すっごく牡蠣が食べたい!」
ああO君、本気で牡蠣に憑かれてしまった…
(ぢ)
