上海万博のジャパンウイークを盛り上げるため建造された復元遣唐使船が16日夕、遣唐使船の寄泊地だった五島市の福江港に入港した。17日に一般公開さ れ、多くの市民や小中学生、園児たちが船内見学をし、遣唐使たちの偉業をしのんだ。
 復元遣唐使船は全長30メートル、164トン。竹製の帆を持つ手こぎ帆船だが、エンジンでも走れる。角川文化振興財団が日中交流の歴史をアピールするた め、史料に基づき忠実に復元した。建造費約1億2000万円。
 復元遣唐使船は今月8日に大阪港を出港し、倉橋(広島県)、門司、博多、新上五島町青方の各港を経て、福江港へ到着。五島市は、遣唐使船が中国へ向かう 際の日本最後の寄泊地で、市内各地には遣唐使たちの偉業を顕彰する記念碑がある。
 17日午後2時ごろには、復元遣唐使船は最終地の長崎へと出発。ジャパンウイークが始まる6月12日までに長崎から貨物船で上海へ運ばれる。