「普段お寺や神社に私はお参りに行きません。それでも仏様や神様は見守っていてくださるのですか?」
 

ある方からこのような質問を受けました。この場を借りてお答え致します。

空海弘法大師様が1200年前、唐から持って帰って来られた「金剛界曼荼羅」と「胎蔵界曼荼羅」があります。難しく見えますが、シンプルに言うと、金剛界は父の理性を持ち、胎蔵界は母の感性を持ち、仏様や神様は我々衆生へ救いの手を差し伸べてくださいます。

仏様や神様は私達の親のような存在だと私は思います。
親もいろいろな状況を見て、どう子供を助けるのかを考えるますね。このように仏様や神様も私たちを助けてくださる時もあれば、あえて試練を与える時もあります。
だから、普段お寺神社にお参りに行かなくても、仏様や神様は私達の親のように見守っていてくださるのです。
 
でも、親と仏様や神様には一点違うところがあります。
親は手を焼かせる子供こそ可愛く見えるかもしれません。しかし、仏様や神様は大きな愛を持っていて、ただ甘やかすのではなく、ときには試練を与えることもあります。

例えば、
◎交通安全をお願いした場合◎
高速道路で168キロで飛ばしています。これは交通違反です。仏様や神様は守ってくださるでしょうか。そんなことはありませんね。自業自得。
 
◎無病息災をお願いした場合◎
手術の不安はもちろん見守ってくださいます。しかし、暴飲暴食、夜遊び、ギャンブルなどに溺れている人は、いつかどうにもならなくなります。
 
◎恋愛成就をお願いした場合◎
縁というのは大変不思議なものです。気になる人と縁を結びたいと思ったら、相手をお茶にでも誘ってみては如何でしょうか。そして、縁を相手に託してください。執着しないでください。あなたの心次第で良い縁は必ず結べます。
 
恋愛成就したら、程よく付き合ってください。
従順すぎず、わがまますぎないように。
 
すべてのことは「中道」が大事です。
すべてあなたの心次第です。

国宝 《両界曼荼羅図》金剛界
     国宝 両界曼荼羅 金剛界 東寺
 

国宝 《両界曼荼羅図》胎蔵界

             国宝 両界曼荼羅 胎蔵界 東寺


梵字 両頭愛染明王真言(愛染明王&不動明王真言)

どの文献も両頭愛染明王様の真言はありません。

個人的な見解で両方の真言を並ばせて頂きました。


両頭愛染明王様は、嵯峨天皇様が41才の御厄年であった天長6年(829年)に夢に出現されました。嵯峨天皇様は弘法大師空海に相談し、祈祷を命じました。


金剛峯寺 両頭愛染明王坐像 | 仏像, 仏教芸術, 仏教

      金剛峯寺 両頭愛染明王坐像

 

以下の文章は【沖縄県那覇市の密教護摩祈祷、祈願寺:人間の愛欲を仏の悟りにかえる明王・愛染明王】より

https://shouryuji.ti-da.net/e9083792.html 

不動明王と愛染明王の二つの顔を持った「両頭愛染明王」という異形の像があります。
密教には、金剛界と胎蔵界の二つの世界があります。
金剛界が智慧。
胎蔵界が慈悲。
金剛界が理論で父親、胎蔵界が愛情で母親です。
金剛界を代表する明王が不動明王です。
胎蔵界を代表する明王が愛染明王です。
不動明王が理や智慧の父であります。
愛染明王が慈悲・愛情の母であります。
智慧と慈悲、理と情と分けるのではなく、その両者が合体した完璧な明王の姿を表したのが「両頭愛染明王」です。
智慧と慈悲、理論と愛情、父と母の合わせ持った統合型です。

父性と母性の理想的な統合が果たされ、完璧な調和をもたらすことを示して下さっています。このことから夫婦円満や恋愛成就等にも功徳があるとされます。