今年の1冊めは伊坂幸太郎さんの

「死神の浮力」


約600ページの長編でしたが、私にしては早く読み終えました。


以前に読んだ「死神の精度」に続く死神シリーズの2冊めです。


あらすじ

娘を残虐に殺された小説家の山野辺は苦しみのなかにいた。
著名人であるが故にマスコミからの心無い取材に晒され、さらに犯人とされていた男・本城が第一審で無罪になったのだ。
しかし、山野辺は彼が犯人であることを「知っていた」。 彼はサイコパスと呼ばれる反社会的人格者で、 自分が犯人である証拠を、山野辺宛てに送ってきていたのだった――。

控訴の猶予期間は二週間。山野辺とその妻、美樹は一時的に自由の身になった本城を探し、動き始める。そこに千葉という男が現れ「本城の居場所を知っている」と言う。 山野辺夫妻は半信半疑ながらも、この妙な男と行動を共にすることにする。
山野辺夫妻・千葉チーム対サイコパス本城の勝負の行方は?
今回、千葉が「担当している」のは誰なのか? そして調査の結果は?


千葉と名乗っている男が死神です。

死神の仕事は、上から命令された対象者を1週間調査したのち、その対象者の死に可否の判断をくだすこと、そして、死神が「可」と判断した場合は、8日目に死は実行されるのです。

その対象者は、読者からみて

「どうか否にしてあげたい」と助けてあげたくなる人であることもあります。

果たして今回は。。

伊坂さんの作品は、ハッピーエンドではないけれど、けしてバッドエンドではない!

読んでいて救われます。

希望のもてる終わり方になっているから、落胆せず毎回読めるのです。

まだまた人間世界のことを理解していない死神はちぐはぐな言動もあって、可愛いらしいところがあり憎めないキャラになっています。

それにしても、サイコパス本城は本当に憎たらしい。

想像を超える結末に胸がスカッとしました。

最近は、家にある本を読み進めていたのですが、今年はまた伊坂ワールドにどっぷり浸かりたいな。