「ねぇ、どうしていつも君は時間を守れないの?」
寝坊で待ち合わせに遅れた俺を、問い詰める。
俺の目を悲しそうな顔でじっと覗き込む。
本当に腹を立てている時、まさみはこんな顔をする。
俺はただ、謝るしかない。
昨日夜遅くまで酒呑んで、起きれなかった俺が悪い。
紫色の髪をしたサイケなおばちゃんが怒られる俺を見てニヤニヤしている。
お説教を素直に聴いていると
まさみは右手を俺の前に差し出した。
反射的に、俺も手を差し出す。
ぎゅっと俺の手を握ると、さぁ行くよ!と地上出口へと歩き始めた。
こいつ、俺を息子かなんかだと勘違いしている。
サイケおばちゃんがまだニヤニヤ俺らを見ている。
渋谷はやっぱり人が多くてうんざりだ。
まさみと一緒じゃなきゃ絶対来たりしない。
