英雄 [尊敬される存在]
人にこびないことと、カッコイイは別の次元の問題であると思います。
最近、プロスポーツ選手の中に、それを履き違えているのではないかと思える様な方々もいます。
実力の世界だから・・・、個性の世界だから・・・、パフォーマンスの世界だから・・・
価値観ですので、賛否両論であるかと思います。
しかし、プロである以上、一般人、とりわけ、英雄に対して憧れを抱く、子供達のことを考えて欲しいと思えてしまいます。
随分前に事になりますが、ある有名なサッカー選手が試合中に相手選手に対して、頭突きをすると言う行為をしたことがあります。
案の定、サッカー好きの子供達の中で、頭突きを真似た様な行為が流行ったと言います。
ややもすると、ちょっと、乱闘紛いの行為がカッコイイと勘違いする子まで現れかねません。
北京オリンピックの柔道で金メダルを獲って、総合格闘技に転向した石井慧選手です。
彼は、柔道選手時代に人並み外れた努力によって、頂点に立ったと聞いています。
世の中には、努力をしたからと言って必ず報われないことが、たくさんあります。
にも関わらず、彼が柔道でここまでの成績を残せたのは、彼自身の努力だけではなかったはずです。
彼は、現在、卒業を間近に控えた大学4年生です。
その大学と言えば、施設、指導者、稽古相手、サポート体制・・・
柔道が強くなるためには充実した環境のはずです。
この環境があったからこそ、自身の努力が実ったのではないかと察します。
彼は、14日に武者修行のために米国へ旅立ちました。
その際の空港でのパフオーマンス・・・
「(大学の)腐ったみかんと一緒にいたら、こっちも腐ってしまう。
卒業? どっちでもいい、大学なんて」
彼は、大相撲の横綱 朝青龍やボクシングの亀田兄弟を尊敬していると言います。
だから、悪態をつくことを真似することがカッコイイと思っているようです。
お世話になった方々に対して、恩を仇で返すような、
この青年に憧れ、その悪態ぶりを真似る子供達がいないことを祈ります。
カッコイイ英雄とは、やはり、人に尊敬される存在であると願うのは私だけなのでしょうか・・・